「70歳を過ぎたら大学病院に行ってはいけない」その驚きの理由は? お年寄りにとって本当に必要な医師とは?

ドクター新潮 ライフ

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「自分に合っている」を大切に

 こうして、患者さんにしっかりと寄り添ってくれるかかりつけ医を見つけることができたら、しめたものです。仮に、そのかかりつけ医の手には負えない、高度の専門治療が必要な病気になったら、かかりつけ医に適切な専門医を紹介してもらえばいいのです。

 そしてかかりつけ医は、「自分に合っている」ことが大切です。子育てで、褒めたほうが能力が伸びる子が7割だ、という研究結果が出ると、多くの人が、わが子も褒めて伸ばそう、と考えますが、逆にいえば、3割は叱ったほうが伸びるということです。当然、その子の性質に合わせて褒めるか叱るかを考えるべきで、治療に関しても同じです。

 そして、患者さんごとに褒めるか叱るか判断できるのが良い医師です。そういう医師とぜひ出会ってほしいと思います。

和田秀樹(わだひでき)
精神科医(老年医学)。1960年大阪生まれ。東京大学医学部卒。和田秀樹こころと体のクリニック院長、国際医療福祉大学大学院特任教授。高齢者専門の精神科医として30年以上、高齢者医療の現場に携わっている。50万部のベストセラー『80歳の壁』(幻冬舎新書)をはじめ、著書多数。

週刊新潮 2022年10月27日号掲載

特別読物「50万部突破『80歳の壁』著者が警鐘 70歳を過ぎたら『大学病院』に行ってはいけない!」より

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