「アフターコロナ」海外旅行に熱視線 入国規制撤廃で「タイの首都・バンコク」注目スポットに行ってみた

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あのTEDとコラボレーションした部屋

 花市場ですっかり眼と心の洗濯が叶ったので、次は頭の体操にチャレンジしてみよう。プレゼンテーション番組で知られる「TED」が期間限定でマリオットホテルとタッグを組みコンセプトルームを作った。その名も「The Curiosity Room by TED」。この度「バンコク・マリオット・マーキス・クイーンズパーク」にて期間限定で展開されている(イギリスでも同時展開中。バンコクの後はアメリカを巡回)。あの「TED」が一体どんな部屋を作るのか。そう簡単に想像できなかったが、ホテルの一室がそっくり言葉遊びをコンセプトにしたゲームルームになっていて、英語のクロスワードを解きながら2日間で全ての問題を制覇するのがゴールなのだという。実際に部屋に入ってみても、この部屋のどこにクロスワードの始まりがあるのかもわからず、きょとんとしてしまうのだが、まずスマートフォンでQRコードをスキャンすることからゲームが始まり、部屋の中に隠された秘密のキーを探しながら、あちこち歩き回って問題を解いていく、手も足も動かさなければならないアクティブな仕掛けだ。詳細は種明かしになってしまうのでここで記すことができないが、カップルや子供連れ(7歳以上推奨)で、一緒になって部屋の中で頭の体操を楽しむ滞在スタイルを提供している。めでたく全ての問題を解くことができたら、修了証とご褒美のノベルティが進呈される。なるほどこれは、新しいお部屋時間の過ごし方の提案といえるかもしれない。

音楽酒場でモーラムを楽しむ

 しっかり頭を使った後は、美味しいお酒と良い音楽を楽しみたい。バンコクにも大人たちが優雅にお酒を飲める素敵なバーがあるのは大変嬉しい。まずはバンコク・マリオット・マーキス・クイーンズパークのルーフトップバー「ABar」で、夕暮れと共にお店自慢のジンのセレクションから今宵の一杯目を。タイにもオリジナルのジンを作るマイクロディスティラリーが多くあるそうで、パイナップルやタイならではのハーブを使ったものなど、是非ともお試しいただきたい。

 一方、南国の夜はしっとりと過ごしたいという方にお勧めしたいのが人気のエリア、スクンビットにある「Alonetogether Bar Bangkok」。細長いカウンターに座り腕のいいバーテンダーが丁寧に作るカクテルを頂きながら、ジャズライブの響きに身体を揺らす。外でお酒を飲むことが減っていたこの頃だけに、ムーディーなシチュエーションとフルーティーなカクテルの味が胸にしみわたることだろう。

 もうひとつ、全く違うタイプのライブスポットをご紹介したい。タイのみならず欧米や日本でもにわかに注目されているイサーン地方の「モーラム」という音楽をご存じだろうか。それを生で聴ける大衆音楽酒場「Nakorn Café Restaurant」に、少しの時間で良いので立ち寄って楽しんでいただきたい。最近はモーラムがダンスミュージックにアレンジされたりしていて、オーソドックスなスタイルから一歩進んだものを耳にすることが多いが、ここで聴けるのはシンプルな構成のバンドの生演奏とおおらかな生歌。この酒場がバンコクで働くイサーン出身者の集いの場でもあるのがまた微笑ましい。2、3曲ごとに歌手が変わり、贔屓の歌手にはおひねりを渡すシステム。客は好きな時に立ち上がってはステージの前に繰り出して両手をヒラヒラとしならせながら踊る。モーラムの音色は、歌の歌詞が全くわからなくても、どことなくハッピーな演歌を聴くようでノスタルジックな気分になる。バンコクがどんどんモダンに進化する中、気取らずに楽しめるこんな店が健在なのは嬉しい限りだ。

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