リニューアルの日テレ「バゲット」は厳しい船出 新MC「笹崎里菜アナ」への風当たりも

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苦労人の笹崎アナ

 そもそも笹崎アナは、ルックスが注目されがちだ。例えば、Twitterで「笹崎アナ 美人」と検索してみると、大量のツイートが表示される。

「ただしテレビの画面では、美人というより“怜悧”な印象を与えることがあります。怜悧とは『頭がよく、利巧なこと』という意味で、知的なクールビューティーというキャラクターは、報道番組なら映えるかもしれません。しかし、主婦層の視聴者が多い午前中の情報番組の起用には、局内でも危惧する声がありました」(同・関係者)

 特に前任の尾崎アナは穏やかなキャラクターで、いわゆる好感度の高いアナウンサーだった。交代に戸惑った視聴者もかなりいたようだ。

 テレビ局で番組を制作しているスタッフは「そもそも視聴者は保守的」と骨身に染みることが多いという。

 そして笹崎アナは、入社前、「内定取消」が大きな注目を集めた。その影響はいまだに大きいようで、保守的な視聴者は依然として引っかかっているようなのだ。

 内定を取り消された笹崎アナは、内定の有効性を求めて東京地裁に提訴。日テレ側と和解が成立して入社を果たしたという過去がある。

「過去に小さなクラブでホステスのアルバイトしたことがあると自分から申告すると、内定を取り消されたという問題でした。晴れてアナウンサーとして入社しましたが、最初は苦しい時期が多かったと思います」(同・関係者)

視聴者目線

「機転が利かない」、「勉強不足」──こんな厳しい評価を下すスタッフも少なくなかったという。

 だが、笹崎アナは努力を重ねた。それが徐々に評価され、局内でも彼女の実力を認める社員が多くなったという。

「2016年の東京マラソンでは、市民ランナーのフルマラソンに伴走してリポートしました。マラソンの未経験者だったので3カ月前からトレーニングを始め、無事、リポートをこなしながら初のフルマラソンを完走しました」(同・関係者)

 日本で開催された2019年のラグビーW杯では、試合中継の副音声を担当した。

「笹崎アナは最初、ラグビーのルールもよく知らなかったようです。しかし、何度も試合に足を運び、選手や関係者に取材を重ねました。その地道な努力が認められ、副音声を担当することになったのです。その後、ラグビー関連の仕事も増えましたが、見事にこなしていたと思います」(同・関係者)

 番組スタッフとしては、“努力家の笹崎アナ”を高く評価してMCに抜擢したようだが、裏目に出てしまったようだ。

「視聴者は、笹崎アナの努力など全く知りません。番組スタッフが笹崎アナを抜擢した意図は理解できますが、視聴者目線も大事でしょう。視聴者は保守的です。内定取消騒動で生じたイメージ悪化は、なかなか払拭されないということにつきます」(同・関係者)

 2006年から3年間放送された「バゲット」の前番組「ラジかるッ」は、平均視聴率が6%を超え、占拠率は30%を誇った。それが現在、視聴率は2%台に落ち込んでしまっている。

「相方MCの田中アナも中堅の安定感はありますが、やはりフレッシュさに欠けています。果たして、この2人で今後はどうなるのか、局内は注目しています」(同・関係者)

デイリー新潮編集部

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