「高山若頭はひとり勝ちで秘かに笑っている」という、3社連合の立役者、神戸山口組・入江副組長の脱退 神戸側は副組長を説得中

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最高幹部を殴った井上組長

 自身が狙われ、ボディガードを亡くした織田代表にとっては、この最高幹部らの弔問が今後のために最低限必要な儀式だったのだろう。

 もっとも、この“セレモニー”が井上組長の逆鱗に触れることになった。

「井上組長は青木本部長、竹本若頭補佐が供養に赴くことを聞いていないと激昂し、両者を殴打したそうです。入江副組長は香典をポケットマネーから20万円包んでいたということですが、そういったことも含めて井上組長は入江副組長の行動に激怒したと聞いています」

 3社連合を確固たるものとするためには、“セレモニー”が必須だと捉えていた入江副組長としては井上組長の思考は到底理解できず、呆れるほかなかったとされる。

「入江副組長は自ら率いる2代目宅見組傘下に脱退通知を行なっている。一方、神戸側は最高幹部が副組長に“もう一度一緒に”と説得中とのことで、温度差が顕著です。もともと副組長としては、井上組長が信頼していた5代目山健組の中田浩司組長や織田代表が反旗を翻したことなどについて、井上組長のリーダーシップに疑念を抱いていたように感じます。そして最後に背中押したのが今回の供養であり、“井上組長の下ではもう働けない”という思いに至ったということでしょう」

コップの中の嵐と見る高山若頭

 その一方で、この動きを注視する6代目山口組についてはこう語る。

「高山若頭がひとり勝ちだとほくそ笑んでいると聞きました。現状を単純に見れば、神戸山口組から最高幹部が抜け、さらに古巣とモメているという状況なんですから、抗争なしで敵対組織の弱体化に成功しているわけです。その点で笑いが止まらないでしょうね」

 入江副組長が率いる2代目宅見組が、6代目側に移籍する可能性はほぼないとされるが、

「入江副組長が創設した勝心連合はすでに6代目側に移っており、2代目宅見組自体も弱体化が進んでいます。とはいえ入江副組長が神戸側に戻る“元鞘”もない。今回のことは夫婦ゲンカみたいなものだから、井上組長との関係修復はあり得るとは思います。それであっても、神戸と池田組と同様、対等の関係で付き合っていくものと思われます」

 いずれにせよ、高山若頭にとっては「コップの中の嵐」でしかないようだ。

デイリー新潮編集部

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