安倍派の会長後継は「史上最も軽い神輿」の意外な人物に 岸前防衛相に待望論はあったが

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そろそろ決めなければ

 安倍晋三元首相の国葬が終わり、最大派閥・安倍派の後継選びが本格化している。安倍派には有力後継候補が複数いるとされてきたが、すでにボスは決まっており、最大派閥にふさわしくない超軽量級だと評されている。

「安倍氏の死去後しばらくは後任の派閥会長を置かないということで一致を見ていたものの、永田町でしばらくというのはそう長くもないんだなぁということを実感しました」

 と、政治部デスク。

「パンツ高木こと高木毅国対委員長(派閥事務総長)が“国葬と山口県民葬(10月15日)が終わり次第、後任会長を決めるべきだ”と会合で訴えたことで、“そろそろ決めなければ”という流れが盛り上がってきたように思います」(同)

 これまで候補としては、松野博一官房長官(60)、西村康稔経産相(59)、萩生田光一自民党政調会長(59)、世耕弘成自民党参院幹事長(59)、下村博文元政調会長(66)、そして塩谷立元文科相(しおのや・りゅう72)の名が上がっていた。下村と塩谷の両氏は安倍派の会長代理のポストにある。

神輿は軽ければ軽いほど良い

「結論から言うと、塩谷氏が会長に就き、塩谷派が立ち上がることになりそうです。実質的には安倍派ですからそのままでも良いという意見もあったようですが、さすがに亡くなった方の名前をそのままいただくのもどうかということで、そのような形で落ち着くことになったということです」(同)

 塩谷氏は当選10回。先の総選挙では対立候補に小選挙区で敗北し、比例復活となっている。

「岸田首相以上に聞く力を発揮する調整型の政治家です。とはいえ、肝心の選挙に強くないというイメージが強く、それだけで派閥の領袖にはふさわしくない感じがします。実際、他の有力候補がその人事を承諾した理由も、“神輿(みこし)の軽さ”に関係していると見られます」(同)

「かつぐ神輿は軽いほど良い」とは特に永田町ではよく使われるフレーズではある。

「ここまで軽い神輿を見たのはなかなかないですね。有力候補の中で下村さんだけはいろんな意味でふさわしくないということが共通認識になっていました。ただ、その他の候補もスネに傷と言うか帯に短したすきに長しで決定力に欠けるのは否めません」(同)

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