なぜ女子ゴルフで新人の優勝が続く? 19歳以下が2戦続けて優勝という史上初の珍事

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 新南愛知CC美浜Cで行われた「住友生命Vitalityレディス 東海クラシック」で、19歳のルーキー、尾関彩美悠(あみゆ)が初Vを飾った。

 昨年11月のプロテストでトップ合格した尾関だが、

「前の週に同期が優勝したので発奮したそうです」

 とゴルフ記者が語る。

 前週に行われたメジャー大会「日本女子プロゴルフ選手権」を制したのは川崎春花。やはり19歳の新鋭だった。19歳以下の選手二人が2戦続けて優勝するのは史上初の珍事である。

 最終日に4打差を逆転した川崎も偉いが、尾関は、

「単独首位で最終日最終組からスタートしたものの、前半はスコアを伸ばせず首位陥落。優勝未経験者が最終組でプレーすると、プレッシャーに潰されてボロボロになるものですが……」

新人が躍進する理由

 尾関は違った。そこから巻き返し、同じく最終組でプレーするツアー2勝の吉田優利(22)と首位タイで最終18番パー4を迎える。先に吉田がフェアウェイから2オンに成功し、ラフからの尾関は絶体絶命。だが、

「2オン、それも吉田より近い1メートル強にピタリ。バーディーパットを吉田が外し、尾関は落ち着いて決めた。優勝未経験のルーキーとは思えない、貫禄ある勝ちっぷりでした」

 今季前半は、西郷真央(20)が5勝を挙げたのをはじめ、山下美夢有(みゆう)(21)や西村優菜(22)ら実力者が白星を連ねた。ところが直近6戦を見ると、8月に2連勝した岩井千怜(ちさと)(20)を含め4戦を新人が制している。

「今大会3位の後藤未有(22)も昨年6月のプロテスト合格組。コロナのせいで一昨年のプロテストが中止になった代わりに、昨年は2度行われたため、今季は例年より新人が多い。お互いが刺激となって、これからも新人が活躍しそうです」

 次に続くのは誰?

週刊新潮 2022年9月29日号掲載

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