五輪汚職 特捜部が次に狙う「ADKルート」のキーマンは野田聖子議員の「義弟」だった

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バツだらけの“ダメ男キャラ”

 だが一方で、“できる男”と評判だった。

「人柄が柔らかくて面白いんですよね。力を持っている人にすり寄る能力はずば抜けていた。“ウチは弱小なんでお金ないんです”みたいに自虐して、かわいがられるタイプ」(同)

 T氏の“鉄板”自虐ネタの一つが“バツ”の多さだったという。

「3回くらいは離婚しているんじゃないかな。銀座のホステスと結婚していたこともありました。そんなダメ男キャラで通していたTさんが、また新しい女性と所帯を持ったと聞いてみんなびっくりしたんです。しかも、お相手の女性がTさんのイメージとはあまりにそぐわないタイプの人だったので……」(同)

 その女性こそが、野田聖子元総務相の実妹・Sさんである。Sさんは国際関係論の博士号を持つ研究者だ。専門はダイバーシティで、有名私大の准教授や特任教授を歴任してきた。

「聖子さんとは雰囲気の違った美人です。早稲田大学政治経済学部を卒業後、本格的に学問の道に進む前は、野田事務所で政策担当秘書として働いていました。野田さんが郵政大臣だったころは秘書官も務めていました」(永田町関係者)

呼び捨てにしてかわいがっていた野田氏

 Sさんもバツ1で、T氏とは10年ほど前に熟年結婚したという。「籍を入れずに事実婚の道を選んだと聞いている」(永田町関係者)。実際、大田区にある二人の住まいを訪ねると、表札にはT氏とSさんの苗字が並んでいた。傍らにはT氏がADK退職後に立ち上げたR社の屋号も。登記簿謄本によれば、ここはもともと野田氏の実家だった。どうやらT氏は“マスオさん”状態のようだ。

 野田氏はT氏を気に入り、二人をパーティーなどによく連れ回していたという。

「冗談っぽく“おい、T!”って呼び捨てにしてかわいがっていましたよ。Tさんも野田さんに弄られながら、永田町人脈を広げていました」(前出・ADK関係者)

 だが、そんなT氏もいまや社会を揺るがす贈収賄事件の“被疑者”になってしまったのだ。一連の五輪汚職では森喜朗氏の名前があがるなど“政界ルート”も取りざたされているが、野田氏自身は関与しているのか。

「事件に野田さんが関与しているという話は一切出ていません。ただTさんが罪に問われるような展開になれば、すでに親族のスキャンダルを抱えている野田さんとしてはさらなるイメージダウンは避けられないでしょう」(前出・検察関係者)

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