選手やファンが大乱闘…熾烈な優勝争いで起きた「とんでもない大騒動」

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「首投げ」で左肩脱臼

 優勝を目前にしながら、乱闘で正捕手が負傷するアクシデントに見舞われたのが、2008年の西武である。9月24日のロッテ戦、マジック2ながら連敗中の西武は、次節は札幌遠征とあって、「何としても地元で胴上げを」と必勝を期した。

 日本ハムと3位争い中のロッテも、クライマックス・シリーズ進出を実現させるためにも負けられない。

 試合が大きく動いたのは0対0の4回だった。大松尚逸に先制2ランを喫した西武の先発・涌井秀章が直後に集中打を浴び、なおも1死満塁のピンチで、里崎智也に押し出し死球を与えてしまう。

 代わった三井浩二も2死後、ズレータに押し出し死球。さらに3番手・許銘傑も代わりばな、ベニーにぶつけてしまう。NPBタイの1イニング3死球。ベニーは当然のように怒り、マウンドに向かおうとした。捕手・細川亨が「ソーリー」と謝って制止したが、逆上しているベニーには通じない。次の瞬間、細川は首投げのような形でグラウンドに叩きつけられ、左肩を強打した。

 ベニーは退場。細川も左肩脱臼で、優勝目前の大事な時期に3試合欠場する羽目になった。控え捕手が銀仁朗(現在の登録名は炭谷銀仁朗)しかいない西武は、急きょ野田浩輔を合流させ、捕手経験のある江藤智にも準備させるなど、穴埋めにあたふた。

 銀仁朗、野田の2人でやり繰りした9月26日の日本ハム戦は、わずか2安打で0対2と完敗し、ついに4連敗となったが、2位・オリックスが楽天に敗れたため、棚ぼたで優勝が決まった。

 しかし、その後復帰した細川は、巨人との日本シリーズ第5戦で今度は右肩を脱臼し、日本一達成の試合も欠場と、とことんツイてなかった。

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