新しい警察庁長官に受難の予兆 早くも「20年前の悪夢再来」と噂される不祥事地獄の始まり

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同期の前長官から引き継ぎ

 8月30日付で就任した露木康浩警察庁長官に、早くも受難の相が出ているという。いきなり現場での不祥事が発生し、約20年前の思い出したくない不祥事地獄、悪夢の再来と恐れられているというのだ。

 安倍晋三元首相の銃撃事件を受け、事実上の引責辞任となった中村格氏の後を受け、新たに警察庁長官に就任した露木康浩氏。

「中村氏と同期の露木氏は1986年入庁組です。多士済々の同年入庁組の中でも早くから長官候補と言われてきました。中村氏よりも先に長官になると言われていた時代もありましたが、中村氏が菅義偉官房長官(当時)の秘書官を務めた後から、“先に中村がやって後で露木に”という順番が暗黙の了解のように庁内外で語られてきました」

 と、社会部デスク。

「中村氏が2020年9月に長官に就任し、1年半ほど務めた後、露木氏が同様に同じくらいの期間、長官の職を担うというふうに言われてきました。しかし、安倍氏の銃撃死でその人事が前倒しされることになったのです」(同)

大阪での大失態

「就任早々、安倍氏のための警備が不徹底だったことに鑑み、全国の警察に警備実施の徹底を説くことが喫緊の課題となりました。露木氏はこれまで道府県警のトップを経験したことがなく、その意味でも慣れない役回りを担っていると言えるでしょう」(同)

 そんな折、露木長官を襲ったのが、大阪での不祥事だった。資産家の女性と養子縁組した後、保険金目的で殺害した容疑で大阪・福島署に勾留中だった元保険外交員の容疑者が縊死(いし)した件だ。

「逮捕後の被疑者の身柄の安全に警戒するのは“基本のき”です。被疑者は自殺をほのめかす言葉をノートに記しており、留置していた福島署はそれを把握していたにもかかわらず、府警本部にはそのようなメモの存在を報告していませんでした。24時間付きっきりでマンマークしていれば防げた案件だったと思われます」

 と、担当記者。

 一方、福島署から報告を受ける立場の府警本部の留置管理課の対応もずさんで、

「管理官の説明が“自殺の予兆は把握していない→メモは少し前に把握した→やっぱりもっと前から把握していた”と二転三転しました。ウソにウソを塗り重ねた結果でした」(同)

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