森元首相を参考人で呼んでも「200万円」について聴かない特捜部 読売新聞と東京新聞は”忖度報道”

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200万円について聞かなかった東京新聞

「200万円について書かなかったことは、捜査が森氏へ及んでいるとミスリードしてしまうことを避ける判断として分からないわけでもない。ただ、特捜部が元首相を参考人とはいえ事情聴取していたことは大きなニュース。知っていながら書かなかったのは会社としての忖度に違いありません。あの不自然な追っかけ記事は、ウラで起きていた社内闘争の爪痕なのでしょう」

 腰が引けている点では「反権力」を標榜する東京新聞も負けていない。朝日が参考人事情聴取を報じた9日晩、森氏本人のインタビュー記事を配信。疑惑浮上後に森氏が初めて記者の取材に答えた”スクープ”なのだが、載っていたのは事情聴取を認めるコメントと「当時の責任者として今回の問題は非常に申し訳ない気持ち」といった薄っぺらい謝罪だけ。肝心の「200万円」についてはなぜか聞いていないのだ。

地元で森氏に食い込んでいる名物記者

「インタビューした記者は政治部でも社会部でもない、森さんの地元・石川県で発行している『北陸中日新聞』所属の名物記者です。社内でもっとも森さんに食い込んでいると言われる彼だからこそ電話一本で話を聞けたのでしょうが、あの内容では忖度して森さんに都合のいいことだけを語ってもらったとも受け取られかねない。ウチは産経さんを追いかけて200万円疑惑も報道しているのです」(東京新聞関係者)

 森氏は組織委のトップにいた人物である。自身の疑惑のみならず五輪汚職で起きていることすべてについて説明責任がある。逃げを決め込む森氏に対して、メディアも特捜部も徹底的に追及していくべきである。

デイリー新潮編集部

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