西村康稔大臣のパワハラ対策で経産省が「トリセツ」を作成 “過剰な気遣い”がうかがえる中身とは

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事務方が立て替え

 なるほど、確かに「トリセツ」を見ると、随所に大臣への“過剰な気遣い”がうかがえる。

 例えば、注意点の2番目にある〈お土産購入ロジ〉。

 いわく、〈大臣は、お土産の購入量が非常に多いため、荷物持ち人員が必要。秘書官一人では持ちきれないため、東京駅の大臣車積み込みまで対応することが理想〉

 また、

〈会計は1人ではなく、複数人で対応できる体制が必要(大臣はご自身で支払おうとするが、会計には時間がかかるため、事務方が瞬時に支払い(立替)にいくことが必要。)〉
 とある。

 当日は、お土産が運べない、会計が遅い、などとさぞや不興を買ったのだろう。

〈保冷剤の購入及び移動車内の冷房は必須〉

 さらには、

〈なお、生モノを購入することもあるため、保冷剤の購入及び移動車内の冷房は必須〉

 買ったものが傷みでもしたら、何を言われるかわからないという“おびえ”がうかがえるのだ。

 当の経産省に聞くと、

「あくまで執務参考用の内部文書として自発的に作成したものです」

 と言うが、当の西村大臣の事務所は、

「過度に気を使う必要がない旨事務方に伝えた」

 と優しいコメント。それが逆に恐ろしくもあるが、ともあれ、このトリセツがご本人にバレたせいで、作成者の身に何か起きたりしないことを願うばかりなのである。

週刊新潮 2022年9月8日号掲載

特集「断末魔の『岸田・統一教会』連立政権 『疑惑の秘書』がつなぐ『山際大臣』とカルト教団」より

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