「私は犯罪に加担させられた」引っ越し業者オーナーが告発する「レオパレス」の家電不法廃棄

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廃棄スキーム

「しかし、2012年1月に、債権処理はストップしました。きっかけは天草運送が税金を8000万円ほど滞納し、レオパレスへの“売掛債権”を東京国税局に差押えられそうになったことでした。天草運送は入居者の引っ越し代を仲介したレオパレスへの売掛債権として計上していた。ところが、レオパレスは差押えに応じず、実体がないはずの架空債権と売掛債権を相殺するという“裏切り行為”に及んだのです」

 当時のレオパレスの社長は、深山祐助氏の甥、深山英世(えいせい)氏だった。

「天草運送は英世社長らを、“業務上横領”で刑事告訴しようとしました。すると、英世社長はレオパレスを離れていた祐助に相談した。その結果、祐助が個人的に7000万円を天草運送に貸し付けるという解決策が取られました」

 それに伴い、架空債権を正規の債権として承認することも要求された。代わりにレオパレスから7000万円の返済に見合う仕事を発注するという。

「不本意ながら、旧知の祐助を信頼し、その提案を受け入れました。しかし、それが引き金となって、家具家電の“廃棄スキーム”に加担させられるはめになったのです」

「週刊新潮」2022年9月8日号「MONEY」欄の有料版では、恩慈氏の証言により、レオパレスがいかにして家具家電の不法廃棄を行っていたかを詳報する。

週刊新潮 2022年9月8日号掲載

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