秋から後期高齢者の医療費が2倍に! 「かかりつけ医」が重要になる理由

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家計にトリプルパンチ

 この事態を、荻原氏はこう表現する。

「ロシアによるウクライナ侵攻の影響もあり、流通費や包装資材などの値上がりは続き、円安の進行にも歯止めが掛かっていない状況です。来年にかけてますます物価高になっていくでしょうから、そこに医療費の負担が加わり、家計はいわば物価高、円安、医療費負担増のトリプルパンチを食らうことになります。今から10月以降の『三重苦』に備えておいたほうがいいでしょう」

 というわけで、我らの財布の“敵”となる「医療費の75歳の壁」の改定について知り、その上で己の対処法に関しても知る必要がありそうだ。

かつては高齢者の医療費が無料だったが…

 荻原氏が改めて説明する。

「窓口負担が1割から2割になるということは、単純に言うと月々の医療費の負担が倍になることを意味します。かつては高齢者の医療費が無料だった時代もあり、それから1割負担、さらに今回2割負担へと上がり、金銭的にも、そして心理的にも後期高齢者の負担は大きいといえるでしょう」

 例えば、持病を抱えて病院に通い月8千円の窓口負担をしていた後期高齢者がいたとする。それが10月以降は倍になるわけだから、月1万6千円で負担増は8千円分。年換算で9万6千円と、単純計算で10万円近くの出費増となってしまうとすれば、これは由々しき「家計問題」であろう。

「ただし、2割負担制度が始まる10月から3年の間は、1カ月の負担増は上限3千円までという激変緩和措置がとられます。1割負担の場合、窓口負担が5千円だとしても、2割負担になればそれが1万円になってしまいます。しかし、激変緩和措置がとられる間は、1割負担に3千円プラスの8千円までしか払わなくて済むというわけです」(同)

 たかが3千円、されど3千円。

「1年間で計算すると、最大3万6千円の負担増となります。例えるならば、購読新聞をもう1紙増やすのに近い感覚といえるでしょう。それほどの余裕がある人は、そうはいないのではないでしょうか。対象者の中には年金生活者もいるでしょうから、決して軽い負担とは言えません」(同)

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