Twitterで「#さよなら朝日新聞」が拡散中 “統一教会”報道に「OBと愛読者」は不信感

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「ミヤネ屋」との比較

 記事本数でも、朝日新聞は毎日新聞より少ないという結果になった。2位という順位を評価する向きもあるかもしれないが、これには注意点がある。

「朝日の記事は、いわゆる“県版”に掲載されたものが多数含まれています。各都道府県のローカルニュースを掲載する面で、要するに『地元の市長や知事に統一教会との接点があった』といった記事です」(同・記者)

 一方、東京新聞は関東のローカル紙だ。北海道、東北、そして西日本のローカルニュースが紙面に掲載されることはまずない。

「となると、東京新聞が統一教会に関する記事を20本以上、掲載しているというのは、評価が違ってきます。やはり1面と同じように、東京新聞は詳報していると言っていいでしょう。確かにTwitterで批判されているように、朝日新聞が統一教会の問題について消極的な姿勢なのは明らかです」(同・記者)

 そもそもTwitter上では、朝日、読売、毎日、産経、東京の5紙を比較して朝日を批判しているわけではない。

「Twitter上で統一教会に対する報道姿勢が評価されているのは、『情報ライブ ミヤネ屋』(読売テレビ制作・日本テレビ系列・平日・13:55)です。番組では統一教会の問題を毎日のように詳報しています。Twitterでは『ミヤネ屋は全力で問題を報じているが朝日新聞は報道を放棄している』という批判の声に賛意が集まっています」(同・記者)

弱腰なのは上層部?

 単純な比較はできないかもしれないが、夕刊紙・日刊ゲンダイの10日から18日までの1面も調べてみた。

 結果は、8月11日以外、全て1面の見出しに「統一教会」の文字が使われていた。世論の関心を考えても、こちらのほうがむしろ当たり前だろう。

 先に見た通り、少なくとも70年代から90年代にかけて、朝日新聞は精力的に統一教会を批判する記事を掲載していた。文字通りトップランナーだったと評しても過言ではない。

 ところが今回は、一転して消極的な報道姿勢になっている。これにOB記者や愛読者が異議を唱えているというわけだ。

「『なぜ朝日新聞は統一教会の問題に消極的なのか』という疑問に関しても、複数のOB記者がTwitterに分析を投稿しています。それによると、『朝日新聞はネット上の批判を心底怖がっている。そのため、社の上層部は論争を巻き起こしそうな記事をチェックし、“毒にも薬にもならない内容”に変換することに血道を上げている』というのです」(同・記者)

 朝日新聞の記者は東大卒を筆頭とする“優等生”揃いで、いわゆる“官僚化”も進んでいるという。もし今、80年代に朝日新聞を襲ったような抗議電話が再発したら、今の上層部は耐えられるのだろうか──。

「とはいえ、統一教会の問題点を追及することは、ジャーナリズムの使命でしょう。それができていないのですから、OB記者や愛読者が失望するのは当然だと考えられます。朝日新聞にとっては、ネット右翼の批判より大問題であり、致命傷になり得る可能性があるはずです」(同・記者)

デイリー新潮編集部

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