安倍元首相に最も食い込んだNHK・岩田明子記者の退職 今後の身の振り方とは? 銃撃の余波という声も

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前田会長の考えは?

 その後、菅政権は2021年9月に退陣し、岸田政権が始動。これにより、菅シフトを取っていたNHKの政治部は、それまで以上に機能しなくなる。

「なかなか情報が取れず、他社に遅れを取ることが増えましたが、そんな中にあっても、岩田氏は岸信夫防衛相の留任をスクープするなど存在感を示していました。彼女は外務省担当だった頃に当時外相だった岸田首相とも良い関係を築けていた。そのため直接電話できる間柄のようです」(同)

 そんな活躍ぶりから、岩田氏の政治部復帰は間違いないと見るムキもあった。

「しかし、結果的に政治部に戻ることはできませんでしたね。政治部長経験者で宏池会を担当してきた正籬(まさがき)聡副会長に嫌われているとか、みずほ銀行出身の前田伸晃会長からあまり好まれていないとか指摘する声がありました。“岩田氏がワシントン支局長ポストを希望したが、前田会長が却下した”などといった情報も流れました」(同)

 そして7月の安倍氏銃撃事件――。

「それ以前から、安倍氏や安倍政権を政務担当の秘書官や補佐官など、ど真ん中で支えた今井尚哉氏らに“今後の身の振り方”について相談し、アドバイスを受けていたようです。実際、退社説も出回っていたのですが、そんな最中に起こったのがあの事件でした」(同)

書籍の出版に加えて

「以前から退社の方向で話をしていたようなので、安倍氏の事件が直接のきっかけということはないと見られますが、最後の一押しとなった可能性はありますね。安倍氏の3度目の登板に賭けていた部分もあったようですし」(同)

 彼女はキャスター志向が強く、ニュース7のキャスターをやりたがっていると報じられたこともあるが、

「岩田氏は良くも悪くも安倍カラーが強すぎることがネックとなって、民放の地上波でキャスターとして使いづらいように感じますね。コメンテーターとしてならリクエストはあると思いますが。少し時間がかかると思いますが、BSの報道番組ならキャスター起用はあり得ると思いますよ」(同)

 NHKを退職したものの解説委員の仕事は続けるとも報じられている。

「過去に例がない契約形態ではありますが、解説委員としての出演は年内いっぱいではないかと見られます。今後はまず、安倍氏を中心とする権力者とのやり取りを披露する書籍の出版が考えられます。ただ、それはあくまでも名刺代わりで、企業のコンサルなどに力を入れて展開していく流れのようです」(同)

 すでに引くてあまたの状況だという。

デイリー新潮編集部

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