統一教会が狙う“だまされやすい”職業は? 妹を洗脳から救出した男性が“壮絶な戦い”を明かす

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2世は親の言いなりになるか、親と断絶するか

 この男性の両親はすでに自己破産しているのだが、いまだに母親からは頻繁にLINEが届くという。「2世問題」は極めて深刻であり、先の山口弁護士も、

「安倍元首相の殺害は断じて許されるものではありませんが、統一教会の2世として強いられた山上容疑者の苦しみと教団への憎しみは痛いほどわかります」

 としつつ、

「親が、全く理解できない教義に染まって行動し、その信仰を子に強いてしまう。好きな相手と結婚できないため祝福2世になりたがらない人も多いのですが、統一教会の機関紙では、そうした子であっても関係を断絶せず、もし信者ではない相手と結婚しても仲良くし、ビデオセンターに通わせて信者にするよう指導しています。子の配偶者も信者にした上で、あらためて合同結婚式に参加させる、つまり『既成祝福』を受けさせなさいということです」

 従って親世代の信者は、

「たとえ子が自分の好きな相手を選んだとしても、決して諦めないのです。あるいは山上容疑者の母親も、そうだったかもしれません。教義に反するものはすべてサタンによって堕落させられるとされており、2世は親の言いなりになるか親と断絶するか、非常につらい立場に置かれてしまいます」

 精神的バランスを崩して引きこもり、自殺を図る2世も少なくないというのだ。

週刊新潮 2022年7月28日号掲載

特集「『安倍元総理暗殺』激震収まらず 」より

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