猛暑でもマスク着用率9割の「祇園祭」 岸田総理が実行しない安倍元総理の遺言“コロナ対策見直し宣言”の中身とは

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祇園祭は3年ぶりに多くの見物客で賑わった

 コロナの影響で休止されていた京都・祇園祭の山鉾巡行が3年ぶりに実施された。17日当日には約14万人が見物に詰めかけ、前日の宵山にも多くの人出が見られた。露店も復活し、コロナ禍前と同じ約600店が出店したという。

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 ただ、3年前と違うのは、見物客の多くがマスク姿だったことだ。もちろん現在第7波が到来している以上、仕方のないことなのかもしれない。しかしもしも亡くなった安倍元総理が辞任時に口にしていた方針が実現していたら、行楽地の光景もずいぶん変わっていたのではないだろうか。

 安倍晋三元総理は、2020年8月の辞意表明会見で、

「新型コロナは現在、2類感染症以上の扱いとなっているが、今後は運用を見直す」

 と明言していた。

 当時マスメディアにおいて「安倍総理の遺言」などと報じられたこの“コロナ対策見直し宣言”だが、続く菅義偉・岸田文雄両政権下で実行に移されることはなく、すでに2年近くも“放置”されている。

「本当の遺言になってしまった」

「安倍さんは今年5月にも改めて、新型コロナの感染症法上の扱いをインフルエンザ並みの5類にするよう強く訴えていました。安倍さんが亡くなった今、本当の遺言になってしまった」(自民党関係者)

 そんな中、3年ぶりに開催された京都の祇園祭。真夏の屋外であるにもかかわらず、9割以上の市民がマスクを着けている。

 一方、同時期に米オレゴン州で行われた「世界陸上」の会場では、選手も観客もノーマスク姿だった。それどころか、大声を上げて選手を応援する観客の姿も当たり前に存在していた。

 生前、安倍氏は「日米両国は価値観を共有している」と語っていたが、ことコロナに関しては首を傾げざるを得ない状況である。

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