安倍元総理殺害「山上容疑者」が8畳ワンルームで募らせた宗教団体への恨み 本人は「家族がメチャクチャになった」と漏らす

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 安倍晋三元首相(享年67)が奈良市内で凶弾に倒れてから一夜が明けた。突然の訃報に、いまも内外の要人から哀悼の意が捧げられるが、捜査の焦点は動機の解明へと移っている。取材で浮かび上がってきたのは、容疑者の「孤独」な人生と宗教をめぐる胡乱な情報だった。

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 参院選の応援演説中だった安倍氏を約5メートルの至近距離から銃撃し、殺人未遂容疑で現行犯逮捕された山上徹也容疑者(41)。

 逮捕後の取り調べで「安倍元総理に不満があって、殺そうと思ってやった」と話す一方で、「(安倍氏の)政治信条に対する恨みはない」とも供述。

 また「銃や爆弾をこれまで複数製造した」とも話し、安倍氏を撃ったのは自作の銃だったと見られている。

 安倍氏の頸部には2カ所の銃創があり、傷の深さは心臓にまで到達。大量輸血など懸命の処置もかなわず、8日午後5時過ぎに死亡が確認された。

 山上容疑者が住んでいた奈良市内のマンションの隣室の住人によれば、

「挨拶を交わしたことも面識もないが、1~2か月くらい前からノコギリで何かを“キーコ、キーコ”切る音が(山上容疑者の住む)隣から何度か聞こえていた」

 という。

家賃3万5000円のワンルームマンション

 8日夕方から行われた山上容疑者宅への捜索は、機動隊の爆発物処理班が投入されるなど、物々しい雰囲気のなかで行われた。

 自宅からは「手製の銃が数丁押収」(捜査関係者)され、実際に供述が裏付けられた格好だ。

 山上容疑者宅は約8畳のワンルームマンションで、家賃は「3万5000円」(マンション住人)。

「事件の直前まで、容疑者は大阪府内の人材派遣会社に籍を置いていて、京都府内の倉庫でフォークリフトを運転していました。今年4月、会社に辞職を願い出て5月中旬に退職。いつも一人で昼食を食べるなど、職場では親しい友人などもいなかったそうです」(全国紙社会部デスク)

 1999年に奈良県内の県立高校を卒業した山上容疑者は、3年間、海上自衛隊に入隊していた過去がある。

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