奇跡の売り上げ「川崎競馬場」馬主協会で内紛劇 会長人事めぐり右翼団体から「公開質問状」も

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疑惑払拭できぬ人物

 加藤弁護士は、質問状は新たに会長となる田中準市理事の一派が仕掛けたものであり、その多数派工作によって続投を阻まれたと訴える。右翼団体を相手取り名誉棄損で訴え、刑事告訴にも踏み切った。さらには、告訴状では田中一派の業務上横領や暴力団とのつながりといった不祥事の存在も明かしているのだ。

 ところが、もう一人の主役である田中会長に訊くと、

「加藤弁護士の話は荒唐無稽としか言いようがありません。そもそも、右翼団体と我々はまったくの無関係ですが、公開質問状に書かれていた厩舎への未払いは誰もが知っていました。他の質問項目も事実かどうかを確認するため、加藤弁護士に聞き取りをしたところ、“個人的なことだから”と回答を拒否した。疑惑を払拭できない人物は会長には相応しくないと、再任は見送られたのです」

 業務上横領は真っ赤なウソで、暴力団との関係についても、“このご時世にありえない”と一笑に付すのだった。

 川崎競馬場の好調の陰で繰り広げられる泥仕合。その行方やいかに。

「週刊新潮」2022年7月7日号「MONEY」欄の有料版では、加藤前会長と田中会長それぞれの証言によって内紛の経緯を詳報する。

週刊新潮 2022年7月7日号掲載

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