ハードな風俗店勤務で“クビ”になった「女性税務署員」と持続化給付金詐欺で逮捕された「男性税務署職員」を結ぶ「国税」の点と線

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暗号通貨事業と風俗店

 持続化給付金詐欺の方もざっとまとめておこう。

・詐欺グループはSNSを通じて大学生を勧誘し、個人事業主として持続化給付金を申請させた。

・給付金100万円が出ると、「暗号通貨への投資で倍にできる」などと言って、そのままかすめ取った。

・学生200人から100万円を巻き上げた総額が2億円。そのうち1億7000万円を詐取したのが、ドバイへ逃げていた主犯格とされる松江大樹容疑者(31)。暗号通貨事業「マイニングエクスプレス」を主宰。

・給付金の指南役だったのが、東京国税局鶴見税務署職員の塚本晃平被告(24)、そして同局元職員の中村上総被告(24)だった。

「塚本、中村の両被告は共に熊本出身で小学校からの幼馴染。松江容疑者のマイニングエクスプレスには中村被告が塚本被告を誘う形で加入していました。そしてその中村被告をこの事業に勧誘した男性が風俗店関係者なのですが、2月に依願退職した女性職員がバイトしていた店にも関係していたようです」(同)

この女性職員が中村被告のことを何らかの形でにおわせ、この男性が中村被告にアプローチしたことで、詐取した持続化給付金を原資にした暗号通貨投資というスキームが出来上がったと見られる。

「この風俗店関係者の男性は、松江容疑者に“顧客”を紹介する代わりに報酬を得ていたという話もあります」(同)

 煎じ詰めると、人間の欲望が集約された事件だったということになるのだろうか。

デイリー新潮編集部

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