「天心vs.武尊」観戦タレントたちと「ガーシー人脈」の奇妙な符合 告発の信ぴょう性を増すことに

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 那須川天心選手と武尊選手による対戦が注目を集めていた「THE MATCH」。直前のフジテレビの中継中止や、300万円という超高額の1列席、メイウェザー戦を控えた朝倉未来選手の登場など大きな盛り上がりを見せていた。ファンの期待も高く、視聴料5500円のPPVは50万件超え、会場チケットも即日完売。世紀の一戦は天心選手が勝利をおさめ、無敗伝説を鉄壁のものにした。両者の戦いぶりや試合後の涙も、これまでの経緯を知っている格闘技ファンにとっては、終始胸を熱くさせる内容だったのではないだろうか。

 一方で、小さな「場外乱闘」もあったようだ。それがVIP席で観戦していた芸能人たちである。わざわざ名前入り、解説席の後ろという場所もいや応なく視線を集める席だ。菅田将暉さん、KingGnu・井口理さん、ONE OK ROCK・Takaさん、山本舞香さんに横浜流星さん。芸能人のコネを利用した「お飾り」客ではないかと批判を浴びているが、必ずしもそうとは言い切れないだろう。

 菅田さんは天心選手と、Takaさんも武尊選手と前々から交友が深い。選手側の招待だろうという声もある。二人とも試合前に花束贈呈役を務めたのは、「お飾り客」ではないというアピールもあるはずだ。山本さんも武尊選手と同郷かつ母校も同じ。横浜さんも天心選手とYouTubeで共演した。それぞれ格闘技を軸に個人的な関係があったから、VIP席で観戦していたと見るのが自然かもしれない。

 芸能人を呼んで盛り上げるのも仕事のうち。人気タレントたちを呼べるパワーを見せつけ、次の集客につなげたい。そうした興行側の思惑ももちろん理解できる。格闘技と反社会的勢力とのつながりを昔からうわさされるだけに、強面の関係者よりタレントが目立った方がクリーンなイメージになるという計算もあるはずだ。実際、SNSなどでは豪華な観戦メンツに注目する人も多く、格闘技ファン以外も盛り上がることのできる空気感を作り出していた。

 それでも、見たいのはタレントではなく格闘技というファンにとっては白けた演出だったのは否めない。300万円の席にタダで座る、面の皮の厚いタレント、という見方をする人もいるだろう。天心武尊戦だけ見て帰るというタレントも多かったようで、他の対戦を軽く扱われたように感じる人もいたようだ。

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