岸田首相を「鬼」「資本家の犬」呼ばわり れいわ「大石晃子議員」見て思い出した元国会議員の名

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 6月1日、衆議院予算委員会で質問に立ったれいわ新選組の大石晃子議員(45)が岸田文雄総理に対して、「この鬼!」「資本家の犬、財務省の犬」と罵り、根本匠衆院予算委員長から注意された。

 ***

 まずは、衆議院予算委員会での大石議員と岸田首相の質疑応答を再現してみよう。

「さて、岸田総理、先週の予算委員会で消費税は減税しないと明言だれていました。もう一回確認します。消費税は減税しないでよろしいんですね。イエスかノーかでお答えください」

 岸田総理は、

「消費税減税は考えておりません。社会保障の安定財源として重要である」

 すると大石議員は、9枚用意してきたパネルのうち、1番のパネルを出すように指示した。「冷酷で無慈悲な人」と書かれた赤鬼のお面の写真だった。そしてこう続けた。

「この局面においても、消費税減税をしないという総理に対して、先週、我が党のくしぶち万里議員が、今後総理ではなく、鬼と呼ばせていただくと言いましたが、もう一度呼ばせていただきます。この鬼!」

飼い主は国民

「さらに岸田総理はこうもおっしゃいます。消費税は我が国の社会保障の安定財源だと。でもそれ、ウソです。消費税は資本家のための安定財源です」

 と言い、消費税収、法人税収の推移、所得の推移などについてパネルで説明したのち、最後に 9番のパネルを指示した。今度はリードに繋がれた小型犬の写真だ。

「先ほど総理を鬼と呼ばせていただきましたが、もう一つ名前を差し上げます。資本家の犬。財務省の犬。でも総理、飼い主を間違えたら駄目でしょ。総理の本来の飼い主は国民でないと駄目じゃないですか」

 岸田首相にこんな暴言を吐いても、ヤジを飛ばす議員はほとんどいなかった。みな唖然として聞いていたからだ。

 すると、根本匠衆院予算委員長はこう注意した。

「あのね、質問にあたりましては用語の使い方には十分お気をつけください」

 大石議員は予算委員長からの注意を黙って聞いていた。ベテラン政治記者はこういう。

「彼女の質疑を聞いて2002年、北方4島支援事業に関する疑惑で鈴木宗男の国会証人喚問があった時、当時社民党の辻元清美議員(現民主党)が、『あなたは疑惑のデパートと言われているが、疑惑の総合商社だ』と舌鋒鋭く追求したことを思い出しました。2人ともよく通る声で、雰囲気も似ていますね。自民党が大嫌いという点もソックリです。ただし、辻元さんは今回のような突拍子もないことは言いませんでしたけどね」

 大石議員は大阪市出身で、大阪大学工学部を卒業し、同大学大学院で環境工学専攻を修了。2002年、大阪府庁に入庁。2018年10月、大阪府庁を退職。2019年4月、大阪府議選挙に出馬するも落選し、2021年10月、衆院総選挙にれいわ新選組から出馬して初当選を果たした。

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