不貞関係で訴えられた「元アイドル市議」に身内の自民党からも非難殺到……有権者に「年賀状」「マイル立て替え」の新疑惑も

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 デイリー新潮が5月22日と同28日に報じた「不貞関係」で訴えられた元アイドル市議の騒動が新たな展開を見せている。身内の自民党関係者からも大ブーイングが巻き起こり、さらには新疑惑も飛び出すなど、泥沼化の様相を見せている。

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 5月31日、自民党立川総支部の緊急会議が同市内のホテルで開催された。議題は立川市議の中山ひと美氏に関すること以外、事前に参加者には知らされていなかったという。

 中山氏は02年の初当選後、同総支部の女性部長や文教委員会委員長などを歴任。20年6月から議会副議長の大任を務めたが、先月、自ら同職を辞した経緯がある。

 緊急会議が招集された背景には、6月19日に投開票を迎える立川市議選が目前に迫った状況下で、自民党市議や支援者らの間で不安や不満の声が広がり始めたことがあった。

 出席した自民党会派関係者の話。

「議論の中心は最初から市議選に自民党から出馬予定の中山氏の公認問題についてでした。市議や都議のほか、支部役員を務める自民党員ら計40人ほどが集まったのですが、参加者の大半から“いまからでも(中山氏の)公認を取り消すよう申請しろ”、“それが無理なら、本人に公認を辞退させろ”との声が次々と上がった。しかし招集をかけた総支部長は“公認を取り消せば自民党が疑惑を認めたことになる”と頑なに拒否。それを見て“もう党員をやめる”と言い放つ地区長が出てくるなど、怒号も飛び交う大荒れの会議となりました」

 選挙をともに戦う自民党市議からも「イメージ悪化で大迷惑だ」といった声が公然と聞かれるようになり、中山氏の公認問題は市議選を前に“最大の火種”として燻り続けている。

ハワイ旅行をマイルで立て替え

 騒動の発端は今年3月、「立川一の大地主」と呼ばれる地元の名士A氏の妻が、夫と中山氏が約10年前から<不貞関係>もしくは<婚姻関係を破壊する関係>にあるとして、中山氏に対し約400万円の損害賠償を求める訴訟を起こしたことだった。

 中山氏は5月20日、デイリー新潮の取材に「(A氏と妻は)約40年前から別居関係が断続的にあり、少なくともこの約20年は別に居宅を持ち、完全な別居関係」にあるとして、不貞行為を完全否定した。

 1970年代に“野口五郎の妹”をキャッチフレーズにデビューし、アイドルとしても活動した中山氏には4人の子供がいるが、現在は独身。一方のA氏は80代後半ながら立川商工会議所の最高顧問を務め、立川駅前のデパート・伊勢丹の底地などを所有する「地元経済界の大物」(同)だ。

 煌びやかな2人が当事者として登場することで騒動は拡大。ついに市議会も動く事態となり、5月27日には中山氏を調査対象とする政倫審の第1回審査会が開かれた。

 そして現在、すでに次回以降の政倫審に向けて関係者から追加の資料提供が始まっているという。

「今後、政倫審で審査される調査対象のひとつとして浮上しているのが、中山氏によるA氏へのマイルの立て替え行為です。19年6月、A氏が同年夏に利用した東京とホノルル(ハワイ)間のJALの往復航空券を中山氏が自身のマイルを使って購入していたことが判明。有権者に対する『寄付』に抵触する可能性も指摘され、真相究明が必要とする声は多い」(市議会関係者)

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