上島竜兵さんの死でなぜテレビ局は暴走したのか…「自殺対策推進センター」代表が語る「自殺報道ガイドライン」の“真意”

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ガイドラインが伝える“真意”

 今回、このような事態が起きた要因の一つに、ガイドラインの存在を知りつつも真意を理解しようとしていない報道関係者が、まだ多く存在することにあると指摘する。

「『#いのちSOS』や『生きづらびっと』などの相談窓口を紹介することは定着してしきました。これは大きな前進ですし、とても評価できることです。ただ一方で、それを機械的に行うだけで良しとしてしまっているメディアも少なくないように感じます。報道関係者一人ひとりがガイドラインをしっかり読み込んで、その真意を踏まえて自殺報道にあたっていただければと思いますし、JSCPとしてもそのために必要な勉強会等を今後も開催していこうと考えています」

 日本では年間2万人を超える人たちが自ら命を絶っている。一人ひとりが自殺問題に関心を持ち、社会全体でこの現実と向き合うことで、救われる命もきっとある。

■相談窓口

・日本いのちの電話連盟
電話 0570・783・556(午前10時~午後10時)
https://www.inochinodenwa.org/

・よりそいホットライン(一般社団法人 社会的包摂サポートセンター)
電話 0120-279-338(24時間対応。岩手県・宮城県・福島県からは末尾が226)
https://www.since2011.net/yorisoi/

・厚生労働省「こころの健康相談統一ダイヤル」やSNS相談
電話0570・064・556(対応時間は自治体により異なる)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/seikatsuhogo/jisatsu/soudan_info.html

・いのち支える相談窓口一覧(都道府県・政令指定都市別の相談窓口一覧)
https://jssc.ncnp.go.jp/soudan.php

■JSCP「自殺報道のあり方を考える勉強会」

第1回
https://jscp.or.jp/action/jisatsu_benkyokai_report0810.html
第2回 
https://jscp.or.jp/action/jisatsu_benkyokai_report211219.html

デイリー新潮編集部

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