突如現れた17歳の美少年・市川染五郎 大河出演のきっかけとなった大物脚本家は?

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 歌舞伎界に新たなスター候補――。今年3月に17歳になったばかりの市川染五郎のことで、祖父に松本白鸚(79)、父に松本幸四郎(49)を持ち、叔母が松たか子(44)という梨園きってのサラブレッドである。

「注目を集めるきっかけは、現在放送中のNHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』です。5話にわたって演じた木曽義仲の嫡男・源義高役がことのほか好評でした」

 と言うのは芸能記者。

「12歳の時に鎌倉の頼朝のもとに人質として送られ、父の死後は政争の末に討たれるという悲劇的な役回り。持ち前の整った顔立ちと凛々しいたたずまいで、視聴者からは“あの美少年は誰?”“美しすぎる”といった声が上がりました」

 最後の出演は5月1日の放送分。義高が痛ましい死を迎えると、SNS上には多くの視聴者からと見られる“義高ロス”を訴える書き込みが相次いだ。

「染五郎の初舞台は松本金太郎を名乗った4歳の時ですが、いまもテレビドラマへの出演は数える程度。みんなが嘆くわけですよ」(同)

重鎮らも認める実力

 大河に出たのは、脚本担当の三谷幸喜(60)が強力に推薦したからだ。振り返れば染五郎は、2019年に三谷が初めて歌舞伎座で脚本と演出を担った「月光露針路日本(つきあかりめざすふるさと) 風雲児たち」に、父の幸四郎とともに出演していた。

「三谷さんは当時から“染五郎君は本当に素晴らしい。ずっと見ていたいくらい”とベタ惚れ。それだけに早くから、関係者の間では彼の大河デビューは既定路線と見られていましたよ」(同)

 いまをときめく売れっ子脚本家は、まさしく慧眼だったというワケである。

 染五郎が最初に世間の耳目を引いたのは、祖父、父と三人で臨んだ18年の「親子三代同時襲名披露公演」だった。ここで八代目染五郎を襲名して以来、昨夏公開のアニメ映画「サイダーのように言葉が湧き上がる」で主人公の声を演じるなど、歌舞伎の枠に収まらず、幅広い分野でキャリアを重ねてきた。

 演劇担当記者が解説する。

「染五郎は6月2日から歌舞伎座で始まる『六月大歌舞伎』の第2部『信康』で初主演を担います。17歳という若者が“歌舞伎界の総本山”で主演を張るのは非常に珍しいことで、『鎌倉殿~』で共演した中村獅童(49)や、映画やドラマでも人気の尾上松也(37)でさえ、30代に入ってからでした。それだけ斯界の重鎮らが、染五郎の人気と実力を認めているということにほかなりません」

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