年内復帰宣言のGACKTは「一流」芸能人か炎上芸人か リアリティー時代でミステリアス売りを続ける違和感

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リアリティー時代にミステリアス戦略を貫くGACKTへの違和感 復帰後に問われる「一流」芸能人としての真価

 ただセンスも教養も実体はない。実体がないものを、信用してくれというのは至難の技だ。でもGACKTさんは「格付け」でのイメージが強すぎるあまり、その見えないものを元手にお金を稼いでいる印象を持たれるのだろう。だから彼の実体を暴こうと、スキャンダルがクローズアップされてしまう。一流だ上品だとお高くとまっていても、実際は相当に下品で、信用ならない相手だと。過去には震災義援金の横領や薬物使用の疑惑、去年は不倫の告発もあった。暴露系YouTuberのガーシー氏による、「GACKTとは付きあいを止められていた」という発言も闇深いものがある。

 不倫報道の直前、GACKTさんは体調不良による無期限活動休止を発表。病名も明かさず沈黙を守っていたが、このほど年内の復帰を示唆した。ただ病状や治療法を担当病院が発表するという異例の対応であり、どこまでも煙に巻くようなイメージ商売を崩さない。あれだけビジネスセンスを誇る彼が、疑惑を深めるような対応ばかりするのは不思議である。

 義援金横領疑惑を公に釈明したのも、震災から9年後。YouTubeや密着番組では、サービス精神にあふれた明るい親分肌という一面も見られるGACKTさん。周囲への影響を、完璧にシミュレーションできてからでないと説明したくないという美学があったのかもしれない。

 ただ完璧主義によるタイムラグが、現代では致命傷になることもある。正直さやリアリティーが重視される今、自己保身のためのうそや沈黙は一番嫌われる。真実がバレたら最後、どんな「一流」もあっという間に転落だ。一流としてのプライドを貫く、一流セレブ生活を守る、ファンにとっての一流イメージに寄り添う。さまざまな「一流」の生き方があり、復帰後のGACKTさんがどの道を選ぶのかはわからない。でもどんな対応をするかで、初めて彼が、本当に「一流」芸能人かわかるのではないだろうか。

冨士海ネコ

デイリー新潮編集部

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