「竜ちゃんがいなかったら有吉は辞めていた」 高田文夫氏が明かす“竜兵会”の絆

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“元気がないのでは”という声も

 冒頭に触れた葬儀では、涙をこらえる有吉の姿があった。喪主である妻のあいさつが終わると、棺が1階に。この斎場には火葬場が併設されておらず、火葬場のある別の斎場まで移動することになっていた。多くの芸人が霊柩車を見送る中、有吉は親族とともに火葬場まで同行した。

「有吉さんは親族の乗るマイクロバスとは別の車で移動していました。芸人で同行したのはダチョウ倶楽部の二人を含めて4人程度だったと思います」(参列者)

“家族”の一員として旅立ちを見届けた有吉。15日にはパーソナリティーを務めるJFN系のラジオの生放送で、珍しく自身の心情を声を詰まらせながら吐露した。

〈亡くなった日の夕方に特別に顔を見せてもらえて……。ふたり……。なんか悲しいな……〉

 22時前に生放送を終えると、有吉は自身の車で六本木のテレビ朝日へと向かった。悲しみを振り払うために仕事に臨んでいる、と見る者もいる。

 実は有吉を含め、周囲が困惑しているのは、突然の死へ至った経緯が不明だからである。

 キー局関係者は、

「志村さんの死は上島さんにとってもショックだったようですが、昨年の雑誌のインタビューで“ようやく亡くなったことを受け入れられるようになりました”と語っています。ただ、5月8日に放送されたフジテレビのドリフの特番では積極的にボケる様子もなく、“元気がないのでは”と周囲に指摘されていた」

神輿の重み

 近年は、大好きな酒も控えなければならなかった。

「長引くコロナ禍で飲み会を開けず、また、糖尿病を患い、肝臓も良くなかったみたいで、ドクターストップがかかっていた。自宅の近所でもあまり飲んでいなかったようです」(同)

 前述の『サラリーマン芸人。』には上島さんが自身の死について語るくだりがある。

〈確かにもうあんまり長くないとは思いますね、自分でも。まあ、そんなに長く生きても、しょうがないっていうところもあるけども。それでも毎日飲んでる〉

 事務所関係者がささやく。

「自殺した当日、酒でも飲んで酔っていたのではないかと言われています。酒で衝動的になのか、あるいは、コントの練習で首吊りのまねでもしようとしていたのではないか。遺書はなく、そう考えざるを得ないほど、原因がはっきりしていないのです。長らくダチョウ倶楽部を支えてきた古参の女性マネージャーも当惑しています」

 慕っていた志村さんを追うように泉下の人となった上島さん。

〈俺は御輿(みこし)でいいんだ〉(前掲書)

 自身をそう例え、生前、“担ぎ手”だった有吉ら後輩芸人の活躍を願っていた。

 だが、残された担ぎ手たちがその絆と思い出を笑いに変えるには少し時間が必要なのかもしれない。失われた「御輿」の重みを感じるための時間が。

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■相談窓口

・日本いのちの電話連盟
電話 0570-783-556(午前10時~午後10時)
https://www.inochinodenwa.org/

・よりそいホットライン(一般社団法人 社会的包摂サポートセンター)
電話 0120-279-338(24時間対応。岩手県・宮城県・福島県からは末尾が226)
https://www.since2011.net/yorisoi/

・厚生労働省「こころの健康相談統一ダイヤル」やSNS相談
電話 0570-064-556(対応時間は自治体により異なる)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/seikatsuhogo/jisatsu/soudan_info.html

・いのち支える相談窓口一覧(都道府県・政令指定都市別の相談窓口一覧)
https://jssc.ncnp.go.jp/soudan.php

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