議論沸騰【共同親権問題】“私の初孫はある日突然姿を消した”

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増えるトラブル

「共同親権」とは、子どもの親権を父親と母親の双方が共同で行使しなければならないことをいう(父親または母親のいずれか一方のみが親権を行使しているように見える場合であっても、他方の親がそれに同意し、許容していることが必要である)。もちろん婚姻中の親権は両親にあるが、日本の場合、離婚すると、親権はどちらか一方にしか認めないという、単独親権制が採用されている。このため、離婚裁判では、親権をめぐる争いが頻繁に行われるのだが、今、この制度を巡って永田町でも「共同親権制度導入を」という議論が活発に行われている。4月22日には、超党派で構成されている議連「共同養育支援議員連盟」(代表:柴山昌彦元文科相)が、共同親権を認める制度の導入を求める提言書を古川禎久法務大臣に提出したばかりだ。

 社会部記者が言う。

「こうした動きが活発になっている背景には、実は先進主要国のほとんどが、離婚後の共同親権を選択肢として認めていることがあります。日本人と、共同親権を認めている国の国民が結婚し子供が生まれ、その後離婚した場合、日本人が子供を連れて日本に帰国すると、共同親権を認めている国の側からは、誘拐犯として扱われてしまいます。国際結婚が増える中、こういうトラブルは少なくないのです」

日本人の夫婦間でも

 実は、この問題、なにも国際離婚だけに限ったものではないという。単独親権制を背景にしたトラブルは、日本人の夫婦間でも起きているのだ。

「いわゆる『連れ去り事件』です。子供がいる夫婦が別居した場合、どちらかが子供を連れて行ってしまうと、もう一方の親は、相手の許可なく子供に会うことができません。もし、連れ去られた側が別居中の子供を連れ戻したら、それは誘拐と判断され、逮捕されることも。なので、離婚したいと思っている側が子を連れ去って別居し、子供への面会を盾に、離婚調停を有利に進めようとするケースが後を絶たないのです」(同)

日本においても、夫婦の一方が他方の同意なく子供を連れ去ることは、刑法上の未成年者略取誘拐罪にあたる。しかし、日本においては「連れ去り」については、これを「誘拐」とは判断せず、逆に「連れ戻し」については即座に「誘拐」と判断するという不合理な実態が存在する。
こうした取り扱いの違いを逆手に取り、子供を連れ去り、子供の単独監護状態を先に手に入れ、裁判所に先行している単独監護の事実状態を追認させるというケースが後を絶たず、いわゆる「連れ去り勝ち」と呼ばれる実態があるのだ。

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