【追悼】上島竜兵さん 大御所に愛され、後輩から慕われたリアクション芸人が語っていた「他力本願」の真意

エンタメ 芸能

  • ブックマーク

Advertisement

「バカ殿」で40代を突っ走れた

 上島さんたちダチョウ倶楽部が、お茶の間の人気者となったきっかけは“たけしさん”だった。89年に放映がスタートした「ビートたけしのお笑いウルトラクイズ!!」に出演したダチョウ倶楽部は、リュックサック爆破クイズなどの過激な企画に挑戦して注目を集めた。当時の様子をこう振り返っている。

〈収録終わりにビートたけしさんに何度かご飯に連れていってもらったことがあるんですけど、そのときに「上島、お前がオチになるように作ってるんだからよ。他の皆はあくまでも振りなんだから、お前はたけし軍団とかまわりの人に感謝しなければならないんだよ」って言っていただいてもっともっと貪欲に笑いを取りにいくようになりましたね〉(「FRIDAY」2021年9月10日号より)

 そうした頑張りが報われてリアクション芸がブームとなり、自然とレギュラーも増えていった。しかし、40代を前にしてブームに陰りが見え始める。そんな頃に知り合ったのが、上島さんにとっての“救世主”であり、彼が“師匠”と呼んだ志村けんさんだった。飲みの席に呼ばれた上島さんは、

〈酔いが回るころ、言われたんです。「お前ら、最近、ネタやってねぇだろう。飛ばされたり、熱い、痛いとか、そんなのばっかりやっていて」と。「はい、そうですね」と言ったら、「じゃあ、『バカ殿』のネタづくりをやらせていじめてやろうか?」って〉〈そんなの営業トークと思うじゃないですか。ところが、その月の収録から入れてくれましてね。あの『バカ殿』で40代を突っ走れたようなもんですよ〉(「BIG tomorrow」2016年10月号より)

次ページ:笑われてもいいんです

前へ 1 2 3 次へ

[2/3ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。