JBC裁判で勝訴の「亀田興毅」が怒りの激白 「親父のライセンス復活とバーターに賠償金の減額を求められた」

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筋違いな提案

 背景には、日本国内のボクシング興行の運営や管理をはじめ、選手やトレーナー、セコンドのライセンス承認などを担うJBCの厳しい台所事情がある。JBC関係者が明かすには、

「10年前に約1億4000万円あったJBCの正味財産は、19年度時点でわずか300万円まで激減しました。亀田裁判以外にも複数の職員から地位確認訴訟や不当解雇撤回を求める労務訴訟を起こされ、その全てで実質“敗訴”し、和解金や弁護士費用などが億を超えていました」

 そんなジリ貧状態にトドメを刺したのが、亀田裁判での敗訴だった。JBCが「解散」を表明し、清算手続きに入ったのは3月31日のことだ。現在のJBCは清算法人として業務を継続している状態である。興毅氏が続ける。

「実は、最近になって三井不動産の弁護士から、僕らの弁護士にこんなアプローチがあったんです。要は、うちの“親父”のセコンドライセンスを復活させる代わりに、JBCが支払う賠償金を減額してくれないか、と。ただ、この提案は筋違いとしか思えませんでした」

 言うまでもなく、“親父”とは幼少期から亀田三兄弟を鍛え上げた父・史郎氏のことを指す。史郎氏は2010年に興毅氏の試合判定への不満からJBC関係者を“恫喝”したとして、セコンドライセンス取り消しという重い処分を受けた。

 ちなみに、JBCは東京ドームが所有するビルに入居しており、東京ドームのトップが代々、JBCのコミッショナーを務めるなど親密な関係にある。その東京ドームは現在、三井不動産の子会社になっている。

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