「澤田HD」史上最長TOBの陰で「タワー投資顧問」年収30億円ファンドマネジャーが詐欺的離婚

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離婚届提出の5日後

 U氏は妻に、澤田HD売却の過程でミスを犯してしまったと告げたという。

「全財産を失い、娘が入学したスイスの全寮制学校の学費も払えなくなると、夫は言い出しました。その打開策として切り出してきたのが、“偽装離婚”です。“一旦籍を抜き、財産分与というかたちなら贈与税もかからず、まとまった現金を渡せる”と。そのうえで、“しばらくして落ち着いたら、また結婚すればいいじゃないか”と説得されました」

 その結果、20年3月に離婚が成立した。

「ところが、夫は役所に離婚届を持って行ったきり、自宅に戻らなくなりました。服や身の回りのものも置いたままです。当初、インサイダーでの逮捕に備え、私に迷惑をかけないように家を出たのかなと解釈していました」

 夫の身を案じたU氏の妻が探偵に調査依頼したところ、衝撃的な事実が発覚する。離婚届提出の5日後、U氏は別の女性と再婚し、14日後には子どもまで生まれていたのだ。

「週刊新潮」2022年5月5・12日号「MONEY」欄の有料版では、TOBが史上最長となった理由と経緯をはじめ、U氏の妻が起こした詐欺的離婚の取消訴訟で判明した事実を詳報する。

週刊新潮 2022年5月5・12日号掲載

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