行方不明女児との関連は? 山梨・道志村山中で発見された「子供の骨」をめぐる“3つの謎”

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 4月23日、山梨県道志村の山中で人骨の一部が発見されて以降、メディアの報道が過熱している。2019年に起きた小学一年生女児の行方不明事件との関連に注目が集まっているためだが、そこにはいまだ解けない“謎”も横たわっている。

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 子供とみられる頭蓋骨の一部が見つかった現場は、19年9月、小倉美咲さん(当時7歳)の行方が分からなくなったオートキャンプ場から約600メートル離れた林道近くの沢だった。

 美咲さんの母親であるとも子さんも28日、現地を訪れ、集まった報道陣を前に「無事に帰ってくることを信じている」と話し、改めて情報提供を呼び掛けた。

「ボランティアが発見した骨は、子供の後頭部の一部とみられ、新しい骨でなく、数年経った状態のものでした。山梨県警は現在40人態勢で周辺を捜索していますが、現場近くで美咲さんが履いていたものと酷似した運動靴がひとつ見つかっただけで、他の部位の骨や遺留品などは発見されていません」(県警詰め記者)

 現場は美咲さんが行方不明になった当時、すでに山梨県警が捜索を行ったエリアだ。その場所から、なぜ今、人骨が見つかったのか?

遺体は離れた場所に?

「雨や風などの自然現象が重なって、たまたま地面から露出する形になり、ボランティアの目に偶然、留まったと考えるのが最も合理的です」

 と話すのは、19年当時に現地に入って取材をし、28日にも現場を訪れた元神奈川県警刑事で犯罪ジャーナリストの小川泰平氏だ。

 さらに小川氏は、発見が“なぜ、あの場所だった?”の謎についてもこう指摘する。

「周辺から他の骨や衣服などがなかなか見つからないことから、遺体のある場所は別とも考えられます。現場は険しい山中にあり、大雨でも降れば、離れた斜面上方から流されて辿り着く可能性もある。急峻な地形を考えれば、他の骨や遺留品を見つけるために広範囲にわたる捜索を行う必要があるかもしれません」(同)

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