NHK、番組改編で東京にやってきた期待の女子アナ2人 ベテランと若手の横顔を紹介

エンタメ 芸能

  • ブックマーク

Advertisement

 この4月の番組改編で、NHKは全174人のアナウンサーのうち101人を配置換えするという大規模な異動を行った。注目は地方から東京進出した女子アナだ。四国からは期待の新戦力が2人も来ている。

 まずは松山放送局から異動してきた首藤奈知子アナだ。かつて担当していた「NHKニュースおはよう日本」の平日版の女性メインキャスターに返り咲く形となった。首藤アナは79年12月3日生まれの現在42歳。日本女子大学家政学部を卒業後、03年4月にNHKに入局、初任地は故郷の愛媛県松山放送局だった。3年間勤務したのち、06年4月に東京アナウンス室へ異動。いきなり「おはよう日本」の平日版メインキャスターに大抜擢されたのだった。まだ3年目が終わったばかりの地方局のアナが、看板番組に起用されたことは大きな話題となった。同期の女子アナ(現在はフリーアナウンサーの神田愛花らがいる)の中では出世頭といわれた。08年4月からは同番組の土・日・祝日版に移り、10年3月末まで担当した。この間には2度、「ゆく年くる年」のMCも務めており、まさにエース級の活躍をみせていたのであった。

 その後はクイズ番組や情報ドキュメンタリー番組の司会などを務め、日本語センターへの出向を挟んで17年4月から1年間、土曜朝のニュース解説番組「週刊ニュース深読み」のメインキャスターを担当した。そして18年4月の異動で再び松山放送局へ戻ることとなった。12年勤務した東京時代には「ブラタモリ」のパイロット版でアシスタントを務めたこともある(15年1月6日放送分)。たった1度だけなので、今となってはかなり貴重な回となっている。

 2度目の松山時代は、地元の魅力を深掘りする「ひめDON!」のMCや、四国で頑張る人たちを紹介するインタビュー番組「ずっとしこく」を主に担当。全国放送では魚類学者のさかなクンが日本全国の海に潜る不定期放送のバラエティ「潜れ!さかなクン!」の司会進行を18年春の第1弾から担当している。19年11月17日には、両親が勤務していた地元愛媛の日テレ系局・南海放送(父は元記者、母は元アナウンサー)の情報番組「もぎたてテレビ」でスタジオ生出演を果たしたことも。両親の影響で子供のころから放送界を身近に感じていたが、大学3年の秋に生き生きと働く母の姿を思い出したことで、アナウンサーを志した。就職活動の際は民放各局を受けたものの、不合格。最後のNHKで合格を勝ち取ったという“強運の持ち主”でもある。

 首藤アナの魅力の1つに、清涼感のあるクリーンな雰囲気が漂っている点が挙げられる。そのイメージが活かされたのが、NHKが15年に制作したドラマ形式のスポット広告「受信寮の人々」だろう。国民の受信料への理解を促す目的で作られ、15~16年に放送された。共演者は新朝ドラ「ちむどんどん」でヒロインを務める女優・黒島結菜や、料理愛好家・平野レミ、歌手・さだまさしといった面々で、首藤アナは“黒島さん”を優しく見守る“寮母さん”役で登場。寮で起きる様々な出来事を受信料制度と関連づけ、カメラ目線でバッチリと説明する役回りだった。NHK受信料の支払いに理解を深めてもらおうという意図から、出演者には何よりも“良いイメージ”が求められた。その1人、NHK代表として首藤アナに白羽の矢がたったというわけだ。

 実力も申し分なし。今回12年ぶりに復帰した「おはよう日本」でも安定感抜群である。平日版の出演者では最年長となるが、今まで培った経験が惜しみなく発揮されている。加えてリポーター陣の個性を引き出そうとする余裕もある。20代に担当したときとは違う一面をしっかり出しているのだ。ふんわりとして可愛い、お嬢さん的雰囲気はそのままに貫禄のある“ベテラン感”をもしっかりまとっている。2度目の東京進出でさらなる活躍が期待できそうだ。

次ページ:度胸が光る吉岡アナ

前へ 1 2 次へ

[1/2ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。