新庄監督、初勝利後に後輩に送ったLINEの中身は “珍采配”の理由を専門家が解説

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 球団ワーストと並ぶ開幕6連敗まであと一つ、ギリギリのところで今季初勝利を挙げ、最悪の事態は免れた。シーズン序盤は「ビッグボス」の珍采配が注目を集めたが、その真意はどこにあったのか。

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「もうこれは戦い方以前の問題だよね。日ハムは戦力そのものがそろっていないでしょう」

 と、開幕から大コケした「新庄日ハム」を手厳しく指摘するのは野球評論家の江本孟紀氏。

「打線でいえば、クリーンナップたり得る選手がいない。投手についても10勝を挙げられる人材がいるか。ほとんどいないでしょう。リリーフの軸となる投手についても同様です」

 昨シーズン途中に2020年の打点王だった中田翔内野手が無償トレードで巨人へ移籍。オフには過去に幾度も盗塁王を獲得した俊足の西川遥輝外野手が楽天に、かつて「松井秀喜2世」といわれた大田泰示外野手が横浜DeNAに移り、戦力ダウンは必至だった。

 そのことを象徴するように日ハムは敵地での開幕戦から5連敗を喫し、6戦目の西武戦で一矢報いたものの、なかなか浮上することは難しそうだ。

「この戦力だと栗山監督でも無理」

 日本ハムで監督を務め、09年にリーグ優勝に導いた野球評論家の梨田昌孝氏は、

「この戦力だと俺が監督しても、栗山英樹が監督だとしても無理。そのくらい厳しいよ。来年、札幌ドームから新球場に移るので、そこで結果を出すための1年になればと、ファイターズ関係者やOBは思っているところだよね」

 しかし、そうのんきに構えていられるわけもなく、

「難しいのは今年がダメだとしても来年に向けてファンが期待を持てるような結果を出さないとね。ゲーム数をかなり離されて最下位になってしまってはお話にならない。そこはプロ野球ですから」(同)

 そうした現状を打破しようとしているのか、いないのか……、“ビッグボス”こと新庄剛志監督は常識では考えられない珍采配を振っている。

 例えば、開幕戦では7人もの投手を継投、ほかの試合でも打順を頻繁に入れ替え、本来ならスタメンの長打力のある選手を温存し、代打で使うなどしている。

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