泥沼連敗に故障者続出…“呪われた球団”が苦しい時の神頼み その効果は?

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お祓い当日に連敗ストップ

 試合は、先発・岩貞祐太が初回にいきなり山田哲人に先制3ランを浴びる苦しい立ち上がりも、3対3の8回に主砲・ゴメスがバックスクリーン左に決勝2ランを放ち、6月28日のDeNA戦以来となる本拠地勝利を飾った。

 見事、お祓い当日に連敗をストップさせた金本監督は「(ファンを心配させて)まあ、ホント、すみません」と苦笑しながらも、「野球なので、結果が出ないときもあるけれど、これからもチームのためにやっていきたい」と決意を新たにしていた。この年の阪神は、クライマックス・シリーズへの進出を逃したものの、シーズン終盤に7連勝を記録し、翌年に弾みをつけている。

 現役時代の王貞治は、ユニホームの胸にお守りを忍ばせた打者を「そんな物つけても、あまり意味ないよ。相手投手もつけていたら、神様はどっちを応援したらいいかわからなくなるじゃないの」と諭したという。

 確かにそのとおりなのだが、悪い流れが何日も続き、藁にもすがる思いのときは、やはり神様を頼ってしまうのも、人間の性である。

久保田龍雄(くぼた・たつお)
1960年生まれ。東京都出身。中央大学文学部卒業後、地方紙の記者を経て独立。プロアマ問わず野球を中心に執筆活動を展開している。きめの細かいデータと史実に基づいた考察には定評がある。最新刊は電子書籍「プロ野球B級ニュース事件簿2021」上・下巻(野球文明叢書)

デイリー新潮編集部

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