春ドラマのキーワードは「男女のバディ」 柴咲コウ&高橋一生は「すごい組み合わせ」

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「すごい組み合わせ」

 前出の中村氏に聞くと、

「共演経験があるということは、相手の芝居のクセや会話の間などを肌で知っている、というアドバンテージがあります。私たち一般人でも、初対面の人といきなり意気投合するのは極めて稀なこと。少しずつ相手を知っていく過程で信頼関係を構築していくわけで、俳優も基本的には同じです。今作でも、ふとした時に“絆”を感じさせる芝居が見られれば、大河の記憶と合わせて、グッと心を掴まれる視聴者も多いのでは」

 テレビドラマ研究家の古崎康成氏も、

「これまたすごい組み合わせをTBSは持ってきました。大河の印象が強い二人ですが、実は共演するのは4作目で、息の合った演技が期待できる。最近のドラマはバディものが定番で、綾野剛と星野源がW主演した『MIU404』も好評でした。『ガリレオ』でも柴咲さんは福山雅治さんとバディを組みましたが、今までとはまた違う男女のバディものを見せてくれるのではという期待感がある」

 ちなみに高橋は昨年、TBS系の「天国と地獄~サイコな2人~」で綾瀬はるかと共演し話題となった。視聴率1桁台も珍しくない昨今に世帯平均15.5%を記録。今回はそんな盤石のバディを解散し、それぞれ別の相手とバディを組む点でも話題なんだとか。

15年ぶりに共演

 かたや久々に共演を果たす二人の掛け合いに要注目なのが日曜21時からの「マイファミリー」(TBS系)。ゲーム会社の社長を二宮和也(38)、妻を多部未華子(33)が演じ、娘を奪った誘拐犯と立ち向かう。二人がそろうドラマは「山田太郎ものがたり」以来15年ぶり。一方、今作で演じる夫婦は、大学時代に出会い“15年”以上の時を過ごしてきたという設定だ。

 再び中村氏に尋ねると、

「かつて高校生役で共演した多部さんと二宮さんが、今や私生活でもそれぞれ子供を持つ親になった。二人が醸し出す自然でリアルな家庭感が、きっとドラマに良い効果をもたらすと思います。流れの速いエンタメ界で“15年ぶりに共演”することが、実はどれだけハードルの高いことか。ましてや主役級となると、さらにその難度は上がります」

 古崎氏はこんな意見だ。

「二宮さんの連ドラ主演は『ブラックペアン』以来、実に4年ぶり。このところ4年ごとにしか連ドラに出ておらず、視聴者としては、待望の作品です。多部さんは17年に放送された『先に生まれただけの僕』で櫻井翔さんの恋人役を演じていますが、『嵐』のメンバーの横にいても存在感があり、互いを照らし合う女優さんですよね。最近は働く女性を演じ、自らが主役でしたから、今回は主演の二宮さんの妻として久々に脇に転じるのも新鮮ですね」

 初共演に再共演と男女の関係はさまざまだが、苛烈な視聴率合戦を制するコンビは果たして……。

週刊新潮 2022年3月31日号掲載

ワイド特集「もうすぐ春ですね」より

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