ロシア軍 将官クラス「7人死亡」報道の衝撃 専門家は「旧日本軍のインパール作戦と似た状況か」

国際

  • ブックマーク

Advertisement

戦線は膠着?

「物資が欠乏すると、軍隊の規律は急速に失われます。旧日本陸軍が1944年に行ったインパール作戦では、牟田口廉也中将(1888~1966)が補給を無視した無謀な作戦を立案し、感染症や飢えで3万人以上の日本兵が死亡したとされています。この時、牟田口中将の指揮に異を唱えたり、命令を無視したりした、複数の師団長が更迭されています。今のロシア軍も似た状況かもしれません」(同・菊池氏)

 なぜプーチン大統領は予測を誤り、無謀な戦争に踏み切ってしまったのか。

「プーチン大統領はKGB出身ですから、その権力基盤もKGBの人脈で支えられています。もともと軍にパイプがなかったことに加え独裁者ですから、側近をイエスマンで固める傾向があります。軍事の素人が『ウクライナに侵攻すれば簡単に制圧できる』と考え、軍のプロもその間違いを正せなかったのだと思います」(同・菊池氏)

 一方、ウクライナ軍の士気は高く、欧米から高性能の武器供与も受けている。個々の戦場では戦果を挙げているとはいえ、さすがにロシア軍を撃退するのは難しいという。

「ウクライナの制空権を完全に奪回し、ロシア軍を自国内から追い出すには、やはり戦力が足りません。今後、ウクライナ国内の戦線は膠着状態に陥る可能性があります」(同・菊池氏)

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。