ロシア軍 将官クラス「7人死亡」報道の衝撃 専門家は「旧日本軍のインパール作戦と似た状況か」

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 ニュースサイト「コリア・エコノミクス」は3月24日、「『露軍人が戦車で上司(大佐)を轢く…戦友の死傷多数に怒り』ウクラ著名記者」との記事を配信した。

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 この記事に出てくる《上司(大佐)》とは、ロシア軍のユーリ・メドベージェフ大佐という軍人だ。

 数週間前にロシア軍が公開した映像には、このメドベージェフ大佐がベラルーシの病院に搬送される様子が映っていた。情報では、足を負傷していたというのだが、

《当時は戦闘で負傷したものとみられていたが、ウクライナ人の著名ジャーナリストであるロマン・ツィンバリュク氏が、この映像について異なる報告をしている》

 という。

 真相は、《部隊の兵士1,500人のうち750人が負傷または死亡したことに激怒した部下》が、戦闘中にメドベージェフ大佐を戦車で轢き、両足を負傷させたというのだ。

 ウクライナに侵攻したロシア軍の士気は非常に低いと、多くのメディアが報じてきた。

 だがこの記事を読むと、「士気低下」といったレベルではない。何しろ部下が上官を戦車で轢いたのだ。

 実際、最近では「果たしてロシア軍は統率が取れているのか?」と、組織の根本問題を問う報道が増えてきた。

少将が戦死する異常性

 例えばFNNプライムオンラインは21日、「ロシア軍『脱走など相次ぐ』 占拠の町で『Z』戦車に抗議」との記事を配信した。

《アメリカの政策研究機関「戦争研究所」は、ロシア軍の状況について、将校の死傷者が増え、脱走や犯行が頻発するようになったと分析》

 ニューズウィーク(日本語・電子版)も23日、「将官が次々と死亡し暴徒と化すロシア軍」との記事を掲載している。

《ベトナム戦争以降、米軍で命を落とした将校は1人だけだが、ウクライナ侵攻以降のロシア軍では既に5人ないし6人にのぼる》

《ロシアの徴集兵が食料を求め、店舗や民家で略奪行為を働いたときなど、ロシアの将官が現場に出向いて規律を説かなければならない場面もたびたびあると述べている》

 そして共同通信は26日、「ロシア軍将官、7人目戦死と報道 南部へルソンで、英紙タイムズ」との記事を配信した。

 軍事ジャーナリストの菊池征男氏は、「長年、軍事ジャーナリストとして取材を続けてきましたが、将官クラスが7人も死亡する戦争など、初めて聞きました」と驚きを隠さない。

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