ロシアW杯を巡り、日本フェンシング協会に批判が噴出 「武井壮は会長にふさわしくない」の声も

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 奇しくも戦時下で開会したフェンシング女子のW杯ロシア大会。出場の方針から一転辞退を決めた日本代表チームの対応について、競技団体トップに選手たちが三くだり半を突き付けた。

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 ロシアのソチで、先月25日からスタートしたフェンシングのW杯だが、ウクライナ侵攻で参加を見合わせる国が続出。我が日本も女子エペの代表チームが、団体戦の欠場を26日に表明した。

 だが、実はこの決定の裏で選手たちからの不満が爆発していたという。

「会場から次々と各国の選手団がいなくなる中で、日本代表の選手が“我々も帰国した方がいいのでは”とコーチに訴えたのですが、その声に耳を貸そうとしなかったそうです」

 と明かすのは、さる日本選手団の関係者だ。

「日本代表の実質的な責任者である男性コーチが、“怖いなら一人で帰れ”と言い放ち、“出場をボイコットしたら政治的な主張に加担することになる”と述べた上で、他国が棄権する状況を“上位に行くチャンス”とまで言っていたと聞いています。この発言に選手らの不信感はピークに達し、ロシアへ赴いた鈴木穂波選手がSNS上で“誰も守ってくれない”と訴えたことで、多くの選手やコーチの知るところとなり、日本フェンシング協会の対応を疑問視する声が広がりました」

100万円超の遠征費を協会が請求

 日本フェンシング協会といえば、太田雄貴前会長の肝いりで、昨年6月に“百獣の王”こと元陸上選手でタレントの武井壮が会長に就任。競技の未経験者がトップになり話題となったが、ある現役選手はこう話す。

「帰国が決定したとはいえ、未だ選手がロシアにいる先月27日の段階で、武井会長は焼き肉店で飲み食いする様子をSNSに投稿したんです。現地に残る選手や心配する関係者らが見たらどう思うのか。そういった点に思いが至らない方は会長にはふさわしくないのでは」

 背景には、協会が選手たちに多大な負担を強いる現状があるという。

「W杯に出るような選手は、年明けから3月までの大会にまとめて出るため、総額100万円超の遠征費を協会から請求されています」(同)

 危機管理から費用の面に至るまで、協会の対応はアスリートファーストとは程遠いと嘆くのである。

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