ウクライナで戦う約3万人の女性兵士たちの姿 SNSには笑顔で抱き合うグループ写真も

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政府や軍が女性兵士の姿をSNSにアップする理由

 終わりが見えない、ロシアによるウクライナ侵攻。そんな中、注目を集めているのがウクライナ軍の女性兵士の姿だ。遡ること8年、2014年にロシアがクリミア半島を併合して以降、兵力増強のため、軍は女性兵士も積極的に募集。現在は、全体の15%に及ぶ、約3万人が活躍しているという。

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 危険な任務に身を投じる彼女たちの様子は、瓦礫と化した街並みや、負傷した市民の写真とともに、SNSに盛んに投じられている。

 3月8日の国際女性デーのタイミングでは、ウクライナ国の公式インスタグラムに、女性兵士の姿が多数投稿された。汚れひとつついていない大きなヘルメットを被り、カメラ目線でほほ笑んだり、ベレー帽を被り使命感溢れる表情を見せたり……。さらには、互いに抱き合い、笑顔を振りまくグループ写真まで。リアルな戦場写真というより、作り込まれた、いわゆる宣材写真に近いものも含まれているようだ。

 一方、ウクライナ軍の公式フェイスブックにも勇ましい姿が。マスクをしているため、表情こそ掴めないものの、その目には闘志がうかがえる。

 それにしてもなぜ政府や軍は女性兵士の姿をSNSに投じ続けるのか。

「総力戦であることをアピールし、世界からの支援を募るとともに、国内の戦意高揚を図るためでは」(国際部記者)

 祖国を守りたいという気持ちに性の違いは関係ない。その身が無事であることを祈らない人はいないだろう。

週刊新潮 2022年3月24日号掲載

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