青森山田高サッカー部で「飲酒問題」隠蔽か、部員が証言 「冷蔵庫にビール、チューハイが」

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「本当に停学となっていたのか…」

 だが、先の部員は訝(いぶか)しむ。

「監督の口止めは間違いありませんし、停学処分のアナウンスは部内にありませんでした。そもそも、飲酒組の部員は発覚後も普通に校内にいて、部活も1週間ちょっと雪かきをさせられた後、練習に復帰していました。本当に停学となっていたのでしょうか……」

 教育的観点から過ちを犯した子どもを晒し者にせず、立ち直らせるチャンスを与えるのも必要だと理解できる。だが、問題はその過程で“学校が隠蔽した”と生徒たちに受け止められてしまったことだろう。

 冒頭に紹介した黒田監督の著書にはこんな言葉も。

〈組織における問題やトラブルには必ず、目に見える「現象」と、それを引き起こした「原因」が存在する〉

 3冠に水を差す格好の今回の「飲酒問題」。無論、“一発退場”にすべきではないとしても、内部で部員の不信を招いた「原因」には思いを巡らせるべきだったのではなかろうか。

週刊新潮 2022年3月10日号掲載

特集「教育的配慮か隠蔽か 全国制覇『青森山田サッカー部』“飲酒問題”に広がる不信」より

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