史上最悪の韓国大統領選 「薄毛対策」「ゴルフ代値下げ」…低レベル過ぎる公約リスト

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李候補は前科多数

 確かに双方の不祥事発覚はにぎやかだ。

 まず与党・李候補には、かつての土地の不正開発疑惑が発覚。加えて妻にも、道の職員を私的に使役していた件が指摘された。

 対する尹候補についても、総長時代の職権乱用や、やはり妻の経歴詐称や整形疑惑、オカルト趣味が報じられ、公の場で頭を下げるなど、有権者に謝っては媚びるという、「リンゴ競争」が行われている、というのである。

 ちなみに、叩き上げだけあって、李候補は、飲酒運転、公務執行妨害などの前科多数。これで大統領の有力候補となるなど、日本では考えにくいが、

「今回は、過去にも増してポピュリズム的な側面が強い選挙になっていますね」

 と先のウオッチャー。

「それは公約にも表れている。李候補が“薄毛対策”の保険適用を公約に掲げたのは日本でも報じられましたが、彼は内政や外交についての公約とは別に、80ほどの“生活密着型公約”を掲げています。ネットで有権者から意見を募集し、その中から選んだものを『小確幸(しょうかっこう)公約』と名付け、次々と発表しました」

セコい人気取り合戦

「小確幸」とは作家・村上春樹氏がエッセイで使った言葉で、「ささやかだが確かな幸福」といった意味。李候補が掲げた小確幸公約をいくつかピックアップすると、

〈インプラント手術への保険適用〉

〈タトゥー施術の医療者以外への開放〉

〈兵士の携帯電話の通話料金を半額に〉

 また、

〈ゴルフ場の代金値下げ〉

 といった、なるほど幸せにはなるが、およそ一国のリーダーを目指す者が掲げるにしては首を傾げるほかない“小物”が列挙されているのだ。

「韓国では目下、若者を中心にゴルフがブームで、会員制度の廃止などを通じ、ゴルフ料金を下げようという狙いなのです。韓国では今、40~50代がリベラル、60歳以上は保守支持が多く、キャスティングボートを握っているのは20~30代の世代。ここを取り込むために、生活密着型の公約を掲げるんですね」(同)

 しかし、政策には財源がセット。ポピュリズム公約を実現した場合、国家予算の3分の1もの金が必要、との批判に晒されているという。

 これに尹陣営も対抗し、

「彼らも同じような細かい政策を発表しています。題して“胸キュン公約”。名前もあれですが、中身も同様で、“ペット公園の拡充”“大手企業の保養施設を中小企業の従業員にも開放”“小学校で朝ごはんも給食に”といった類の……」(同)

 究極のばら撒き&セコい人気取り合戦に終始しているのである。

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