シングルマザーに売春させて1100万円を巻き上げた「鬼夫婦」“奇妙な洗脳生活”を近隣住民が証言

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兄弟のように見えた

 近隣住人の一人は、女性が赤ちゃんを連れて越してきた日のことを覚えていた。

「旦那さんのように見えた男性を連れていました。赤ちゃんを抱っこしていたので、『かわいいですね』と声をかけると、二人とも喜んでくれた。その時は嵩原さんの家に遊びにいらしたのかなと思っていたのですが、いつの間にか女性と赤ちゃんだけが同居するようになっていたんです。旦那さんのように見えた男性は、それっきり見かけていません」

 ただ、それから2年くらい住んでいたが、女性には困ったような様子がまったく見受けられなかったという。

「管理売春させられていたなんて報道を見ると、監禁状態にあったようにも思うじゃないですか。でも、彼女は自由に部屋を出入りしている感じでした。独りで濃い化粧をして出かけるのを見て、水商売なのかなと思ったことはある。5キロくらいありそうなお米を一人で担いで部屋まで運んでいましたし、気弱そうな女性にはまったく見えませんでした」(同)

 部屋から、叫び声や物音なども聞いたことがないという。

「嵩原夫妻は女性の子供を自分の子供と一緒に連れて出かけていました。子供たちは、仲良い兄弟のようでした。逆に、被害者の女性が二人の子供を連れていることもあった。ただ、夫妻と女性が一緒になって出かけているのを見たことはないですね」(同)

なぜ2年も逃げ出さなかったのか

 警察によれば、夫婦は女性から巻き上げたカネを、高級車やブランド物の購入費用、結婚披露宴の代金などにあてていたというが、

「車は白いワンボックスの高級車でしたが、羽振りが良さそうに見えたのはそれくらいかな。奥さんは働いてなさそうでしたが、旦那さんはしっかり挨拶をしてくる方で、毎朝、作業着を来て仕事に出ていましたよ」(同)

 なぜ女性が2年もの間、逃げ出さなかったのか、謎が残るばかりだ。マインドコントロールとは、かくも恐ろしいものなのか――。

デイリー新潮編集部

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