日本で最も有名なウクライナ人「ボグダンさん」が流暢な日本語でキエフからレポートを続ける理由

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「勝てると確信」

 1日、ウクライナのゼレンスキー大統領はEU加盟の申請を行った。さらに、諸外国のロシアへの制裁が強まっている。

「制裁によって生活に不便が生じ、ロシア人の不満も溜まっていると思います。そろそろロシアの人々が立ち上がり、政府をボイコットすべきです。自分たちの身を守ることだけを考えるのではなく、こういった状況を引き起こした責任を負うべきだと思います」

 ウクライナの人々については、

「ロシアの攻撃を受けてからのおよそ8年間、戦争をしたくないという思いからウクライナはずっと守りの姿勢でした。でも、戦争になったからには、団結して戦わなければならない。中にはこの状況にパニックになっている人もいますが、ウクライナ人は基本的に前向きで明るい性格でもあります。侵攻の中にあっても生活を続けるために、『今外に出ても大丈夫かどうか』を肌感覚で分かっている。それはコサックの血が流れるウクライナ人ならではだと思います」

 ボグダンさん自身は、これからもできる限りメディアへの協力を続けるつもりだという。

「僕はウクライナが勝てると確信しています。母はチェルノブイリ原発事故や阪神淡路大震災、さらに2004年頃からウクライナで2度の革命を経験してきました。そんな母に小さい頃からよく言われたのは、『パニックにフォーカスすることは簡単だけれど、焦らずに今できることに集中しよう』ということです。だから、今の状況でも落ち着いていられるんだと思います。僕が今できることは、日本のメディアを通じて、ウクライナの現状を正しく伝え続けることだと思っています」

デイリー新潮編集部

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