TBS「週刊さんまとマツコ」は日曜1時半にお引越し 2人が納得しない形では終われない事情

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さんまもマツコも筋を通す人

 さんまとマツコには似たところがある。筋が通らないことを嫌う。

 さんまは可愛がっている後輩から懇願でもされない限り、テレビ東京には出ない。1981年に始まり、自分がMCを務めていた土曜の深夜番組「サタデーナイトショー」が、1984年に理不尽な理由で打ち切られたからだ。

 この番組は高視聴率だった。お色気の要素もあったが、もちろんスタッフの考えによるものだった。

 ところが、テレ東の中興の祖とまで言われる当時の実力派社長の夫人が、「お色気はよしてほしい」と言ったため、一方的に終了を余儀なくされたのだという。さんまが怒ったのも無理はない。

 片やマツコはどんなに売れっ子になろうが、自分を世に出した「5時に夢中!」(TOKYO MX)を忘れない。大切にしている。2005年から出演を続けている。

 同局は東京ローカルのUHF局。タレントの中には人気者になるとローカル局を敬遠する人も珍しくない。マツコは違う。

 万が一、「週刊さんまとマツコ」が2人の納得しない形で終わってしまったら、TBSと2人との関係が壊れかねないだろう。

「裏環境」は悪くない

 この番組の4月からの放送時間帯は日曜午後1時半。

 現在はロンドンブーツ1号2号の田村淳(48)がMCのバラエティ「ラフ&クライ!〜笑いのショートプログラム〜」を放送している。

 日テレは今月27日から連続ドラマ「卒業式に、神谷詩子がいない」(同1時45分)を流す。主演は茅島みずき(17)が務める。

 テレ朝はジャニーズWESTがメインのバラエティ「あなたの代わりに見てきます!リア突WEST」(同1時25分)を放送中。フジはハライチの澤部佑(35)がメインの同「なりゆき街道旅」(正午)をやっている。

 断トツの視聴率をマークしている番組はない。裏環境(競合番組の状況)は悪くない。

 仕切り直しをする「週刊さんまとマツコ」の行方やいかに。さんまもマツコもこのままでは引き下がれないはずだ。

高堀冬彦(たかほり・ふゆひこ)
放送コラムニスト、ジャーナリスト。1990年、スポーツニッポン新聞社入社。芸能面などを取材・執筆(放送担当)。2010年退社。週刊誌契約記者を経て、2016年、毎日新聞出版社入社。「サンデー毎日」記者、編集次長を歴任し、2019年4月に退社し独立。

デイリー新潮編集部

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