テレビ朝日社長の電撃辞任 現場介入を嫌ったスポーツ局の「クーデター」だった

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ブーメラン

 より両者の対立を深めたのが、昨年続いたスポーツ局員らによる不祥事だった。五輪閉会式後に、スポーツ局所属の社員らが、打ち上げパーティを行い、一人が大怪我を負った騒動から始まり、翌9月には、非売品の「ドラえもんピンバッジ」を同局所属の2人の社員が親族を通してメルカリで転売していたことも発覚。しまいに12月には、スポーツ局幹部と部下の不倫までもが文春砲によって暴かれた。

「局内の不倫までもが文春へ通報された背景には、局内ガバナンスがめちゃくちゃで、末端の不満が限界に達していたことがあるのです。にもかかわらず、一連の不祥事に亀山さんは、かなり強い姿勢でスポーツ局に徹底調査しろと迫った。それが、ブーメランのように自分の経費不正利用発覚につながってしまったのです。今回明かされた亀山さんの不正利用は、すべてスポーツイベント絡み。クーデターを目論むスポーツ局が、頑張って亀山さんの粗を探したのではないか。番組制作への介入についても、“パワハラ”だとスポーツ局員たちは強く訴えかけたそうです」(同)

 発表文によれば、亀山氏はスポーツイベントへの出席・営業活動のためと偽り、会社の費用で国内各地に出張し、業務との関連が認められない会食やゴルフの費用を会社経費として精算していたという。金額は約60万円。

「営業をバリバリやってきた亀山さんからすれば、60万円の私的流用と指摘されても、受け入れ難かったとは思います。ただ、早河さんとしては、もはや亀山さんを切らなければ収拾がつかないと判断したのでしょう」(同)

 かくして失脚した“天皇”の側近中の側近。今回の人事は、テレ朝の権力構造にどのような影響を及ぼすのだろうか。

デイリー新潮編集部

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