テレビ朝日社長の電撃辞任 現場介入を嫌ったスポーツ局の「クーデター」だった

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泣いて馬謖を斬った

 そんな信頼の置ける腹心を、なぜ早河氏は切らねばならなかったのだろうか。

「泣いて馬謖(ばしょく)を斬ったのでしょう。カネの問題というより、そのくらいスポーツ局の反乱が抑えきれなかったのです」(同)

 亀山氏とスポーツ局の対立については、今回テレ朝が公表した文書の中でも触れられている。亀山氏は社長就任後もスポーツ局統括として、毎週、局内の幹部を招集して報告会を開いていたが、「合理的な理由もなくスポーツ局長をこの報告会に参加させないだけでなく、スポーツ局長との日常的な意思疎通も十分に行っていなかったため、スポーツ局内の指揮命令系統の混乱を招き、職場環境を悪化させた」とある。

「要は現場への介入が激しすぎたのです。スポーツ局が苛立っていたのは亀山さんだけでなく、亀山さん子飼いの編成部長。二人でスポーツ局長を飛ばして、キャスティングから演出までいちいち高圧的に口出ししてきたというのです。亀山さんたちからすれば、放映権は自分たちが広告代理店と組んで獲得してきたものという考えなんですが、現場からすれば、彼らは番組作りなど一切経験がないど素人。にもかかわらず細かい演出内容まで指示してきたので、現場側は“やっていられない”と不満が募るばかりでした」(同)

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