和歌山で二階氏の後継を巡り“抗争”の火種が 攻勢の世耕参院幹事長、鞍替えを狙う鶴保庸介氏

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大きな壁とは

 じつに鮮やかな“玉突き人事”。しかも、

「この計画の中心には、かねて衆院鞍替えを望んできた鶴保氏自身も関わっている。二階氏了解の上、岸本氏からは“自・公の推薦が得られるなら”と前向きな感触が得られているそう」

 もっとも、この計画には大きな壁が立ちはだかる。

「“減区”ですよ。和歌山は次の衆院選から定数が3から2に減らされる見通し。鶴保氏が補選で衆院1区に転じたとしても、その次の衆院選では2区の石田真敏元総務相と選挙区を取り合うことになります。石田氏はそれを見越したように、この1月、総裁派閥の岸田派に入会。鶴保氏と仲がよくない世耕氏が石田氏を支持すれば、派閥を巻き込む大抗争になる」

 さらに、二階家そのものにも問題が。

「地元の二階事務所を統率しているのは二階氏でも三男でもなく、長男の俊樹氏。俊樹氏は二階氏が生みの親となった現職知事を切って岸本氏を擁立することにも、三男が選挙に出ることにも反対の立場なのです」

 超高難度の皮算用。ホントに上手くいくかしら?

週刊新潮 2022年2月3日号掲載

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