元公安警察官は見た 30年間「黒羽一郎」になりすました朝鮮系ロシア人スパイに味わわされた屈辱

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 日本の公安警察は、アメリカのCIAやFBIのように華々しくドラマや映画に登場することもなく、その諜報活動は一般にはほとんど知られていない。警視庁に入庁以後、公安畑を十数年歩き、数年前に退職。9月に『警視庁公安部外事課』(光文社)を出版した勝丸円覚氏に、30年もの間日本人になりすましてスパイ活動していたロシア人について聞いた。

 スパイが正体を隠すために、実在する他人の身分・戸籍を乗っ取って、その人物になりすますことを公安用語で“背乗り(はいのり)”という。...

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