OSK日本歌劇団のトップスター・楊琳が語る100周年 劇団の魅力は「団員の生命力」

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会場が一種のパワースポットに

 一時は研修生を含めてわずか20人程に減っていた団員も、いまや50人以上にまで復活。数こそ約400人を擁する宝塚歌劇団には及ばないが、2月に大阪から始まる100周年記念公演「レビュー春のおどり」の実現にこぎ着けた。

 昨年4月にトップスターに就任した楊琳(やんりん)は言う。

「多くの仲間と100周年の記念公演に出演できるなんて、こんなに嬉しいことはありません。感謝の気持ちを胸に、力を合わせて歴史の一ページに残るような熱く素晴らしいレビューをお届けしたい。大きな節目を迎えられたのは、私たちをどんな時も温かく見守り、愛し、応援し続けて下さるファンの皆様のおかげだと深く心から感謝しています」

 横浜市の中華街で生まれ育ったという楊は、劇団が“再結成”した直後の平成17年の入団。すでにベテランの域にある彼女は、OSKの魅力を「強い生命力にこそある」と強調する。

「OSKの精神はよく“雑草魂”と称されます。そこには“どんな花も咲く”という意味が込められていると思っています。群舞の力をはじめ、OSKの魅力は多岐にわたりますが、個々の団員の生命力が一番のアピールポイント。会場が一種のパワースポットになって、来場者に笑顔や元気を受け取って頂けるよう、命を燃やして、力の限り日々を務め上げたいですね」

 波乱に満ちた歌劇団の歴史は続く――。

週刊新潮 2022年1月20日号掲載

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